8月30日に関係閣僚会議が開かれ、福島汚染水の海洋放出についての政府の行動計画が示されました。最も肝心と思われる地元の合意を得るための算段ではなく、風評を生じさせないための対策や事業者支援などのようです。勿論それも必要なことではあるのですが。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
福島第一原発の処理水対策 政府が行動計画示す 情報発信強化と新たな基金創設へ
福島テレビ 2022/8/30
松野博一官房長官:「政府の行動計画を改定いたします」
8月30日に開かれた関係閣僚会議。
処理水の海洋放出を巡り、風評対策や賠償に向けた行動計画が改定された。
松野博一官房長官:「理解醸成など、風評を生じさせないための対策や事業者支援など、風評に打ち勝つための対策を一層強化することが重要」
福島第一原発に溜まり続ける処理水とは、汚染水からほとんどの放射性物質を取り除いた後に残る水のこと。
これを海水で薄めたうえで、2023年の春頃沖合1キロの地点から海に放出する計画だ。
放出後の「風評被害」が懸念される中、全国への情報発信や理解の醸成は進んでいるのか。大阪で話を聞いた。
女性:「実際、自分達の食生活にも関わってくると思うんですけど、ちょっと正直、まるで他人事のような感じになっているところもあるのかなって思うので」
男性:「風評、言う人は必ずいるので。とにかく、きちんとしたデータをね、ここまでやっているんだというデータをね、常に見える化してね」
男性:「あれは福島だけの問題ではない。そうでなくて、みんなの問題だということを直結しているから、食に関わる」
改定された行動計画でも柱となるのが「情報発信の強化」だ。
全国放送でのテレビコマーシャルや全国紙の新聞広告を初めて行うほか、インターネット広告なども活用する。
一方で、海洋放出に反対の立場を示す漁業関係者に対する対応も盛り込まれた。
従来の説明会に加え、理解を深めるため少人数で意見を交わす場を設けるとしている。さらに…
西村経済産業相:「持続的な対策を講じるために新たな基金を創設すべく取り組んでいきたい」
海洋放出で風評被害が起きた場合に、水産物の買い取りなどを行うための300億円の基金。
これとは別に、新たな基金の創設に向けた検討が始まる。