柏崎刈羽原発の安全性を住民が議論する「原発の透明性を確保する地域の会」の定例会が開かれ、浜岡原発で安全審査データの不正が発覚したことを受け、原子力規制委員会の審査の在り方を問う意見や、再稼働を判断する際の責任の所在について議論が交わされました。
「地域の会」から「規制委の審査体制や手順、内容に不備はなかったのか」という質問が出されました。それについて原子力規制庁柏崎規制事務所の伊藤信哉所長は、「基準地震動」設定以降の作業が審査対象なので、「審査が間違っていたということではない」と強調しました。しかしそれは規制委 対 中部電力間の事柄であり、住民に対して責任はないということにはなりません。「基準地震動」の設定は設備の耐震性を定める基本の数値なので、その設定の正確性について規制委は「全く関与しない」では通用しません。
これは審査制度の基本に関わる問題なので、住民が納得できる説明が出来るように「再考」すべきです。
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浜岡原発不正巡り審査の在り方や責任の所在議論 地域の会
新潟日報 2026/1/14
東京電力柏崎刈羽原発の安全性を住民が議論する「原発の透明性を確保する地域の会」の定例会が、柏崎市荒浜1の柏崎原子力広報センターで開かれた。中部電力浜岡原発(静岡県御前崎氏市)で安全審査の不正が発覚したことを受け、原子力規制委員会の審査の在り方を問う意見や、再稼働を判断する際の責任の所在について、議論が交わされた。
中部電は耐震設計に関わる「基準地震動」を策定する際に、規制委への説明とは異なる、地震波のデータを意図的に操作したとされる。定例会は7日にあり、飯田耕平委員は中部電の不正問題に触れ、「規制委の審査体制や手順、内容に不備はなかったのか」と質問した。
原子力規制庁柏崎刈羽原子力規制事務所の伊藤信哉所長は、審査対象となる資料を作成する段階より前の、データ解析における問題だと説明。作業過程の適格性は事業者の責任で確保されるものだとし、「審査が間違っていたということではない」と強調した。
原発再稼働における責任の主体についても、意見が上がった。竹内英子副会長は、原発事故があった際の責任を負う対象が明らかでないことに懸念を示し、「事業者と自治体で、責任のかぶせ合いが繰り広げられるのだろう」と推測。会として、東電に加えて国や県などの動きも厳しく監視していくとした。
原発をなくす湯沢の会
私たちは『原発ゼロの日本』をめざし、柏崎刈羽原発の廃炉に向 けた運動に取り組んでいます。
2026年1月15日木曜日
浜岡原発 地震動データ捏造 規制委は「無責」は通用しない 柏崎「地域の会」
15- 浜岡原発不正、規制委が中部電力への立ち入り検査決定「実態解明」へ
原子力規制委は14日、中部電に対し原子炉等規制法に基づいて事実関係に関する資料提出を求める「報告徴収命令」を出しました。この日の定例会合で月内にも中部電本店(名古屋市)への立ち入り検査を実施することも正式に決め、今後、不正の実態解明を本格化させます。
読売新聞記事の「【図】ひと目でわかる浜岡原発の不正の経緯」によると、中部電力が基準地震動のデータを捏造したのは19年1月で、規制委は23年9月にその数値を了承しています。要するに審査期間を取ったとしても、審査する能力が欠けていれば意味がないということで、結果的に規制委はチェック機関の使命を果たせないことが示されました。
基本は中部電力の「安全文化の欠如(低さ)」に帰するにしても、そうであれなお更 規制委には「捏造をチェックして防止できる機能を有する」ことが求められます。
東京大の纐纈一起名誉教授は「不正を見抜けない制度なのであれば、規制委自らが基準地震動を作成し、電力会社が作成したものと突き合わせるなど、仕組みの見直しを考えるべきだ」と提案しています。書類審査だけで稼働が認められる現行のシステムでは原発の安全は期せないので、この際 「実効性のあるシステムと陣容」に作り替えるべきです。
事態の解決はあくまでも正しい「基準地震動」が設定されることです。安易に平均値を「基準地震動」にするのは不可で、起こり得る最大の「地震動」であるべきです。
捏造に至った経緯を考えれば浜岡原発の再稼働はあり得ないことで、規制委を含めて「真実」に対して謙虚であるべきです。
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浜岡原発不正、規制委が「実態解明」本格化へ…中部電力への立ち入り検査決定「徹底的に調べる必要がある」
読売新聞 2026/1/14
中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)の安全審査で基準地震動のデータが意図的に操作されていた問題で、原子力規制委員会は14日、中部電に対し、原子炉等規制法に基づいて事実関係に関する資料提出を求める「報告徴収命令」を出した。この日の定例会合で月内にも中部電本店(名古屋市)への立ち入り検査を実施することも正式に決め、今後、不正の実態解明を本格化させる。
【図】ひと目でわかる浜岡原発の不正の経緯
規制委事務局の原子力規制庁は同日午後、中部電の豊田哲也・原子力本部長に報告徴収命令の文書を手渡し、3月末までに不正の経緯などを報告するよう求めた。
また、立ち入り検査では審査資料の作成状況を調べる。具体的には、データの作成に関わった社員や外注先への聞き取り、データそのものの確認を行う。組織内の安全や企業統治に関する認識を経営陣からも聴取する方針で、検査期間は少なくとも数か月に及ぶ見通しという。
規制委は、検査結果に基づき安全に関わる4段階の重要度評価を取りまとめ、処分を決める。検査で不正の事実関係や背景を調べて悪質性の高い場合は、原発の設置許可を取り消すことも検討するという。約12年に及ぶ再稼働に向けた安全審査を不合格とする可能性もある。
山中伸介委員長は記者会見で「基準地震動に関わる部署だけでなく、中部電力全体の問題だ。徹底的に調べる必要がある。不正が行われたことは確実で、かなり重大な対応になる」と話した。規制委は同日、中部電以外の電力会社にも、審査資料の適切な作成を求める注意喚起を行った。
「審査不合格」も検討
今後は規制委が不正の全体像を解明し、原発の審査不合格を含む重い処分を下すかが焦点となる。
規制委が厳しい姿勢を見せるのは、原子炉建屋などの耐震設計の前提となる基準地震動の算出で都合のよいデータが使われ、安全対策の根幹が揺らいだためだ。名古屋学芸大の山本一良教授(原子力工学)は「基準地震動は最も大事な目安。中部電の不正行為は安全審査の前提を覆すもので審査そのものの意味がなくなってしまう」と話す。
不正の行われた時期は、地震動に関する審査が山場を迎えていた時期と重なる。元原子力規制庁幹部の山形浩史・長岡技術科学大教授(安全工学)は「不正が起こるのは経営側の責任で、個人の責任ではない。早期再稼働への組織としての意向が、現場への重大なプレッシャーになった恐れがある」と推測する。
国内では既に14基の原発が再稼働しているが、規制委は他の原発の調査には消極的な姿勢だ。現状の審査では各電力会社が提示するデータの不正を科学的に見抜くのは困難なためで、山中委員長は「(調査を中部電以外に)水平展開する考えはない」と繰り返している。
東京大の纐纈(こうけつ)一起名誉教授(応用地震学)は「不正を見抜けない制度なのであれば、規制委自らが基準地震動を作成し、電力会社が作成したものと突き合わせるなど、仕組みの見直しを考えるべきだ」と提案する。(科学部 金堀雄樹、加藤遼也)
浜岡原発でデータ不正操作問題 原子力規制委員会は不正の経緯や再発防止策を報告するよう命令
テレビ愛知 2026/1/14
中部電力が、静岡県にある浜岡原子力発電所の再稼働のための審査で、データを不正に操作していた問題で原子力規制委員会は、1月14日、中部電力に対し、不正の経緯や再発防止策を報告するよう命令を出しました。
浜岡原発の再稼働のための審査で、中部電力が耐震設計の目安となる地震の揺れのデータを不正に操作していた問題で、原子力規制委員会は、不正の経緯や再発防止策の報告をするよう命令を出しました。不正の経緯については2026年3月末までの報告を求めています。
中部電力 豊田哲也原子力本部長:
「いただいた命令書についてはしっかり確認して対応したい」
原子力規制庁は、中部電力からの報告を待たずに立入検査を予定していて、記録の確認や聞き取り調査などを行うということです。立ち入り検査について、原子力規制委員会 山岡耕春委員は次のように話しました。
原子力規制委員会 山岡耕春委員:
「いわゆる安全文化の問題。どういう意識でこういうこと(データの不正操作)がなされたかまで、最終的に明らかになるようになるといい」
原子力規制委員会の山中伸介委員長は次のように話しました。
原子力規制委員会 山中伸介委員長:
「重大で深刻な事案であると考えている。全社的に徹底的に調査するように指示をした」
この問題を受け、現在進められている浜岡原発の再稼働に向けた審査は、当面「中断」されることになります。
"安全文化の劣化"どこまで「深刻さを確認する」原子力規制委が再稼働審査“凍結”を正式決定 中部電力の対応に「地域軽視」の指摘も 浜岡原発データ不正問題
静岡放送(SBS)2026/1/14
■原子力規制委 審査"凍結"を正式決定
静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所の再稼働審査をめぐり、中部電力がデータを不正に操作していた問題で、原子力規制委員会は、審査の"凍結"を正式に決定しました。
規制委員会は、今後「安全文化の劣化の深刻さを確認する」としています。
<原子力規制委員会 山中伸介(やまなか・しんすけ)委員長>
「原子力あるいはその土建部という矮小化した範囲に限らずに、中部電力全体についての検査を視野に入れて、きちんと徹底的に調べていただければ」
2026年1月14日の原子力規制委員会で追及されたのは、中部電力の安全文化です。
この問題は、浜岡原発3号機と4号機の再稼働をめぐる審査で、中部電力がデータを不正に操作し、意図的に地震の揺れを小さく見せていた疑いが発覚したものです。
規制委員会は、審査を白紙に戻す見通しを示していましたが、1月14日「資料の信頼性が損なわれている」として当面の中断を正式決定。
さらに中部電力に対して、事実関係や原因などを調査して報告するよう「報告徴収命令」を出しました。事実関係については、今年度中の報告を求めています。
■中電・林社長が地元自治体に謝罪へ
<御前崎市 下村勝市長>
「重い判断がされることは予想していました」
浜岡原発が位置する静岡県御前崎市の下村市長。1月15日に中部電力の林欣吾(はやし・きんご)社長が謝罪に訪れます。
<下村市長>
「安全の根幹にかかわる部分で信頼性が揺らいでいるというところに対して、いろんな意味で状況を再確認しなければならないという認識をしました」
浜岡原発をめぐっては、2011年の東日本大震災を受けてすべての原子炉が停止。
再稼働に向けての安全審査を申請したのは、2014年のことでした。
<中部電力の担当者(当時)>
「今回申請をしたから、あるいは申請をしないからということにかかわらず、安全に天井はございませんのであらゆる対策を講じていく」
安全に対するこだわりは、どこで不正に変わったのか。
■「信頼関係を覆す由々しき事態」地元から厳しい声
地域との関係修復に向けて中部電力の謝罪は続きます。
<中部電力 豊田哲也原子力本部長>
「杉本市長を始め、地域の皆様に多大なる心配、不安をかけたことを心よりお詫びする。申し訳ございませんでした」
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「これまで築いてきた信頼関係を覆す由々しき事態だと思っている。さらには我々の方から説明を要請しなければ(中電側が)来ない。市民も不安に感じている。しっかり誠意を示してもらいたいし、安全対策も講じてもらいたい」
■問題発覚後に浜岡原発に来たのに...
また、さらなる怒りを買ったのは、中部電力の社長の対応。
データ不正問題発覚から2日後の1月7日、林欣吾(はやし・きんご)社長が浜岡原発を訪れていたことが明らかになりました。
その際、浜岡原発が位置する御前崎市や周辺自治体には、立ち寄っていませんでした。
<杉本市長>
「林社長はあす(1月15日)謝罪に来るといっているが、実は浜岡に7日に入っていたというのは地域をないがしろにしている。信頼関係を裏切る。事後についても不適切」
市民からも怒りの声がー。
<地元市民>
「真っ先に地元に来るべき。地元があっての中電ですのですみやかに対処してほしかった」
<地元市民>
「やっぱり本部が名古屋でしょ。遠くのことだし自分たちのことしか考えてない」
■政治も揺るがす審査の"凍結"
組織の安全文化に疑問を投げかけられた形の中部電力。規制委員会による審査の“凍結”の決定は、政治も揺るがしています。
<自民党の特別委委員長 細野豪志衆院議員(静岡5区)>
「極めて深刻な事態。中部電力にはまず猛省を促したい。そして体制の抜本的な改革をやってもらいたい」
自民党は1月14日、緊急の特別委員会を開き、委員長の細野豪志衆院議員が語気を強めました。
<自民党の特別委委員長 細野議員>
「しっかりとした原因究明と信頼回復をしなければ、再稼働というのはあり得ない話です」
規制委員会の判断に静岡県のトップはー
<静岡県 鈴木康友知事>
「審査の前提条件が崩れたということですので、1度ここはストップして、もう1回見直すということはまさに妥当なことだと思う」
規制委員会は、今後、中部電力への立ち入り検査も決定しました。
<原子力規制委 山中委員長>
Q. 経営層含めて安全文化の検証までたどり着けるのか?
「安全文化の劣化がどの程度の範囲で、どの程度深刻なものであったのか、検査の中で確認できるものと確信している」
■今後の動きは...
今後の動きです。
原子力規制委員会は、早ければ1月中にも中部電力本店に立入検査を行う可能性があるとしています。また、必要に応じて、浜岡原発への立ち入り検査も行う可能性があるとしています。
中部電力の林社長は、謝罪と説明のため、1月15日に御前崎市、菊川市、牧之原市、掛川市を訪れる予定です。
2026年1月12日月曜日
「安全最優先で」 東電“再稼働”を前に新潟県知事と面会
柏崎刈羽原発の再稼働が目前に迫る中、東京電力の幹部が9日、の花角知事と面会しました。花角知事から再稼働に向け安全最優先での取り組みを要望された小早川智明社長は、何があっても対応できる体制づくりや県民への情報発信に努めていくと話しました。
安全最優先と言えば現時点では事故時の避難体制に集約されますが、同原発の起動が1月20日に迫る中、重大事故時の住民の安全な避難に向けての準備は、ハード上もソフト上もいまだに殆ど出来ていません。
花角知事は勿論東電もそれを承知の上で、再稼働に進もうとしています。トンデモナイ偽善です。
考えてみれば知事は、地質学の権威である立石雅昭新潟大学名誉教授を、理由を明らかにしないまま検証委員から外し、次には検証総括委員会(池内了委員長)を1回招集しただけでその後は期限切れを待って全員を除外するなど、再稼働に向けて周到に準備を進めてきました。
検証の内容はその後県庁の役人がまとめましたが、それはいわゆる事務的な役人仕事であって、例えば避難委員会が指摘した456件の問題点は何も解決されないまま、単に表面上を取り繕ったに過ぎないものでした。
県庁職員に任せれば当然そうなることは明らかなので、恐るべきゴマカシの手法でした。
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「安全最優先で」東京電力14年ぶりの“再稼働”を前に新潟県知事と面会 柏崎刈羽原発6号機の原子炉20日起動へ
NST新潟総合テレビ 2026/1/10
柏崎刈羽原発の再稼働が目前に迫る中、東京電力の幹部が1月9日、新潟県の花角知事と面会しました。花角知事から再稼働に向け安全最優先での取り組みを要望された小早川智明社長は何があっても対応できる体制づくりや県民への情報発信に努めていくと話しました。
9日、花角知事への新年の挨拶に訪れた東京電力の小林喜光会長と小早川智明社長。
去年12月、花角知事が柏崎刈羽原発の再稼働に同意する考えを国に伝えてから初めての面会となりました。
【東京電力 小早川智明 社長】
「なにぶん14年動いていなかったところがあるので、しっかりと稲垣所長はじめ発電所の所員、メーカーも含めて何があっても対応できるような体制を整えて、着実に再稼働に向けた取り組み・準備を進めてまいりたい」
14年ぶりの再稼働に向け“安全最優先”の姿勢を見せる東電に対し、花角知事は原発の安全性向上への取り組みや県民への丁寧な説明などを改めて求めました。
【花角知事】
「再稼働に向けた準備作業がこれから進んでいくんでしょうけども、何よりも安全第一で慎重に進めていただきたい」
東京電力は柏崎刈羽原発6号機の原子炉を1月20日に起動し、2月26日に営業運転を開始する計画で、その経過についてもホームページやSNSなどで発信していくとしています。
【東京電力 小早川智明 社長】
「計測器とか制御がしっかりと安全に動作するか、もしくは新しく過酷事故対策として設けた設備がしっかりと機能するかどうかということをしっかりと一つ一つ確認していく」
一方、中部電力の浜岡原発で再稼働に向けた審査の中で不正が発覚した事案については「残念だった」とした上で東京電力としては同様の事案はないとも訴えました。
【東京電力 小早川智明 社長】
「規制に対しては誠実かつ真摯に対応してきたし、これからもこの取り組みは変わらないと考えている」
原発再稼働に対する県民の賛否が分かれる中、14年ぶりに再稼働の時を迎える柏崎刈羽原発…県民の不安解消のためにも東電の安全性向上に向けた不断の取り組みが求められます。
「安全審査そのものが意味をなさなくなる可能性」浜岡原発データ不正/追加報告要求/「報告徴収命令」を出す方針
・浜岡原発について中部電力が意図的に地震動を過小評価していた件で、静岡県が立ち上げた浜岡原発の安全対策について検証する専門家会議の山本一良 教授(名古屋学芸大学)は、地震動は最も大事な数値で“前提”になるもの。その“前提”が不適切だと、安全審査そのものが意味をなさなくなると指摘しました。1月7日の規制委員会でも「改ざん」や「捏造」といった厳しい指摘が相次ぎ、10年以上続いてきた“再稼働”への審査が「白紙」となる見通しです。
・経産省は9日、中部電力が浜岡原発(静岡県御前崎市)の安全性向上対策工事を巡り、取引先との正式な契約や代金精算手続きをしていなかった問題で、経緯などの説明が不十分だとして、電気事業法に基づき同社に追加報告を求めました。
・中部電力浜岡原発の安全審査でデータを不正に操作していたことを巡り、規制委は9日、同社に原子炉等規制法に基づく行政処分「報告徴収命令」を出す方針を固めました。14日の規制委定例会合で決定する見通しです。
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「安全審査そのものが意味をなさなくなる可能性」 浜岡原発めぐるデータ”捏造” 静岡県の専門家会議トップも非難 「地震動は最も大事な入力で“前提”」
テレビ静岡NEWS 2026/1/9
浜岡原発の再稼働に向けた審査をめぐり、中部電力が意図的に地震動を過小評価していた問題について、静岡県が立ち上げた浜岡原発の安全対策について検証する専門家会議のトップも中部電力の不正行為を非難しています。
名古屋学芸大学(原子力工学)・山本一良 教授:
それこそ思ってもいない、そんなこと考えてもいなかった。とても驚きました。極めて残念
原子力工学が専門の名古屋学芸大学・山本一良 教授。
不正行為は中部電力にとっても極めて重要なタイミングに起きていたと話します。
名古屋学芸大学・山本一良 教授:
基準地震動がおおむね了解された時点、なおかつプラントの安全審査に移行していた段階だった。そういうポイントでそういう事案が起きたことは本当に驚いた
東日本大震災が起きた約2カ月後の2011年5月に政府の要請で全面停止した浜岡原発。
その後、再稼働に向け原子力規制委員会に安全審査を申請し、2023年には想定される大きな揺れ「基準地震動」が、2024年には「基準津波」がおおむね了承され、現在は施設の耐震性などを確認する審査に入っていました。
今回不正が発覚したのは「基準地震動」に関するデータ。
山本教授は様々な“前提”が崩れてしまったと指摘しています。
名古屋学芸大学・山本一良 教授:
浜岡原発の安全審査・評価に対し、地震動は最も大事な入力で“前提”。その“前提”が不適切だと、安全審査そのものが意味をなさなくなる可能性がある
1月7日の規制委員会でも「改ざん」や「捏造」といった厳しい指摘が相次ぎ、10年以上続いてきた“再稼働”への審査が「白紙」となる見通しです。
外部からの情報提供で発覚した今回の不正。
山本教授は中部電力にはあらためて現場を重視した対応を求めています。
名古屋学芸大学・山本一良 教授:
外部から言われる前に前もって防潮堤をつくるなど、現場で必要だと思うことを言われる前にやってきた、そういう会社だと思っている。初心を忘れないように現場重視で安全を守ってもらいたい
今後の審査について規制委員会は14日の会合で対応を議論する予定です。
中部電力に追加報告要求 浜岡原発の工事費未精算で 経産省
時事通信 2026/1/9
経済産業省は9日、中部電力が浜岡原発(静岡県御前崎市)の安全性向上対策工事を巡り、取引先との正式な契約や代金精算手続きをしていなかった問題で、経緯などの説明が不十分だとして、電気事業法に基づき同社に追加報告を求めた。
中部電は昨年12月、経産省に再発防止策などをまとめた報告書を提出。原因として「工程順守への強いプレッシャー」「工期を最優先し調達手続きを後回しにする意識」などを挙げたが、経産省はさらに詳細な経緯や再発防止策の実効性などを確認するため、3月末までの再報告を求めた。
浜岡原発不正、原子力規制委が「報告徴収命令」の行政処分出す方針…中部電本店に立ち入り検査へ
読売新聞 2026/1/9
中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)の安全審査でデータを意図的に操作していた不正を巡り、原子力規制委員会は9日、同社に原子炉等規制法に基づく行政処分「報告徴収命令」を出す方針を固めた。不正に至った経緯などの報告を求めるもので、14日の規制委定例会合で決定する見通し。
規制委は報告期限を4月頃とする方向で検討している。不正の原因を明らかにするため、中部電本店(名古屋市)に立ち入り検査し、審査に関わる書類を作成した社内の体制なども調べる方針だ。報告徴収命令は、虚偽の内容を報告するなどの違反には罰則もある。
12- 浜岡原発「規制委は審査却下を」 差し止め訴訟弁護団などが意見書
・浜岡原発の基準地震動の値を不正に操作していた問題で、同原発の運転差し止めを求める訴訟の原告側弁護団などは8日、「データの捏造は、浜岡原発の安全性と中部電に対する信頼を根底から損なう」として、規制委に対し同原発の審査申請を直ちに却下することなどを求める意見書を送りました。規制委は不正を見抜けなかった責任を痛感した上で適正に処理すべきです。
・規制委の山中伸介委員長は浜岡原発3、4号機の安全審査は「白紙になる(と思う)」と発言しました。当然です。メディアが「再稼働の遅れ」と捉えているのは不見識で、到来する最大の地震に設備が堪えられなければ、再稼働は出来ないのは安全上当然の帰結です。規制委は不正を見抜く眼力を養う必要があります。
40年度の原発比率を現在の1割弱から2割程度に引き上げるためには今の14基から30基超に増やす必要があるとしても安全を無視して行うことが出来ないのも当然です
また原発が「脱炭素に資する」という考え方も間違いです。
・浜岡原発が立地する御前崎市の市議会は9日、臨時の特別委員会を開き、中部電の豊田哲也・原子力本部長兼浜岡原発所長から経緯の説明などを受けました。冒頭で特別委の河原崎恵士委員長が「データの捏造(ねつぞう)は原発の安全性を揺るがす許しがたい暴挙で、地域住民の安全を脅かすものだ」と述べ、中部電に対する「強い非難」を表明。豊田本部長は「信頼を裏切った。原因を究明し、対策を示すことで再び支えていただける事業者になるよう努めるしかない」などと述べ謝罪しました。
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浜岡原発「規制委は審査却下を」 差し止め訴訟弁護団などが意見書
時事通信 2026/1/8
中部電力が浜岡原発(静岡県)の地震想定に関するデータを不正に操作していた問題で、同原発の運転差し止めを求める訴訟の原告側弁護団などは8日、「データの意図的な捏造(ねつぞう)は、浜岡原発の安全性と中部電に対する信頼を根底から損なう」として、原子力規制委員会に対し、同原発の審査申請を直ちに却下することなどを求める意見書を送った。
意見書は「悪質なデータの捏造が明らかになった以上、中部電は原発事業者として求められる最低限の資質に欠ける」と指摘。早期に却下するよう求めた。
また、NPO法人原子力資料情報室も同日、「直ちに審査不合格とすべきだ」とする声明を発表。規制委に対しても「規制体制の抜本的見直しが必要」とした上で、他社でも同様の事例がないか調査するよう求めた。
浜岡不正、国の原発政策に冷や水 審査「白紙」も、中部電に経営打撃
時事通信 2026/1/10
中部電力による浜岡原発(静岡県)の地震想定に関するデータ不正は、原発の「最大限活用」を掲げる国のエネルギー政策に冷や水を浴びせるものだ。
原子力規制委員会の山中伸介委員長は浜岡原発3、4号機の安全審査は「白紙になると思う」と発言。再稼働の遅れは中部電の経営への打撃となるほか、電源構成に占める原発比率を高める国の目標達成も遠のく。
政府は昨年2月に閣議決定したエネルギー基本計画で、2011年の東京電力福島第1原発事故を受けて掲げた原発への依存度を可能な限り減らす方針を転換し、急増する電力需要に対応するためフル活用する方向へかじを切った。40年度の電源構成での原発比率を現在の1割弱から2割程度に引き上げるのが目標で、実現には稼働原発を今の14基から30基超に増やす必要がある。
昨年末には東電柏崎刈羽原発(新潟県)や北海道電力泊原発(泊村)の再稼働に向けた地元同意が完了。今月20日には柏崎刈羽6号機が、東電の原発としては福島第1原発事故後で初めて、再稼働する見通しだ。
山中委員長は、中部電以外の電力会社の原発について、同様の問題がないか調査する予定はないとの考えを示す。ただ、安全性への信頼が失われれば、今後の地元同意は難しさを増す。赤沢亮正経済産業相は9日の閣議後記者会見で「安全性に対する国民の信頼を大きく損なう。あってはならない」と批判。中部電による再発防止策の報告などを踏まえて、「厳正に対処する」と強調した。
中部電にとって、審査が振り出しに戻れば経営への影響は深刻だ。同社は浜岡原発の再稼働で1基当たり年800億円程度、3~5号機全ての稼働で年2500億円程度の収益改善を見込む。三菱商事と進めていた国内3海域での洋上風力発電所の開発からの撤退も決めており、脱炭素化の取り組みも後退しそうだ。
中部電の林欣吾社長は5日の記者会見で「責任は重大だ」と認めつつも、自らの進退は「総合的に考えていく」と述べるにとどめた。林氏は業界団体の電気事業連合会の会長も務める。今後、経営責任が厳しく問われそうだ。
「安全脅かす」静岡・御前崎市議から厳しい声 浜岡原発データ不正
毎日新聞 2026/1/9
浜岡原子力発電所の再稼働に向けた審査を巡る中部電力の地震データ不正問題で、原発が立地する静岡県御前崎市の市議会は9日、臨時の原子力対策特別委員会を開き、中部電の豊田哲也・原子力本部長兼浜岡原発所長から経緯の説明などを受けた。市議からは「名古屋市に本拠を置く中部電には、原発が多くの住民に影響を与えることへの切実感がない」「利益至上主義の経営方針で再稼働を急ぐあまり、今回の事態になったのでは」など厳しい発言が相次いだ。
冒頭で特別委の河原崎恵士委員長が「データの捏造(ねつぞう)は原発の安全性を揺るがす許しがたい暴挙で、地域住民の安全を脅かすものだ」と述べ、中部電に対する「強い非難」を表明。豊田本部長は「運転開始から半世紀、地域に支えられてきたにもかかわらず、信頼を裏切った。原因を究明し、対策を示すことで再び支えていただける事業者になるよう努めるしかない」などと述べ、謝罪した。
浜岡原発を巡っては、再稼働に向けた安全性向上対策工事の一部で、正式な手続きを経ないまま工事の仕様を変更し発注する社内規定違反と取引先への未払いが判明。2025年11月に原子力部門トップの副社長らが引責辞任したばかり。市議からは「社内ガバナンスがなっていないのではないか」「再稼働への焦りを感じる」との声も上がった。
また、林欣吾社長が地元を訪れて謝罪していないことも、多くの市議が非難した。臨時委員会自体も、市議会が中部電側に説明を求める形で実現したという経緯があり、河原崎委員長は「中部電が主体的、能動的に地域に説明の機会を求めることが必要だ」と苦言を呈した。
臨時委員会は市民への状況説明も兼ね、地元のケーブルテレビで生中継された。10、11日も午後1時から再放送される。【藤倉聡子】
2026年1月8日木曜日
中部電力“不正行為”は外部から規制委への「公益通報」がきっかけで発覚(続報1)
中部電力が、浜岡原発の再稼働に向けた審査で、基準地震動が意図的に評価されるデータに作り直して、規制審査に臨んだことが明らかにされました。
これは昨年2月、事情を知る関係者と思われる人からの外部通報が切っ掛けとなって確認されたもので、もしもそれがなければ過小な耐震性のままで(それに気づかずに)認可され最終的に再稼働に至ったものと思われます。
「(机上の操作で)データを捏造した」ことの確認までに中電(と規制委)が10ヵ月も要したのは不自然で、なぜそれほどの時間を要したのかを明らかにすべきであり、安全性に欠ける原発の再稼動が阻止されたから「結果オーライ」で済まされるようなものではありません。
また最も重要な耐震性の審査において、ストッパーであるべき規制委の審査をそのまま通過したことも大問題で、世界一危険な地域に立地する原発の基準地震動が僅か1200ガルであることを良しとした規制委の結果責任も大いに問われるべきです(少なくとも2000ガル以上になるのではと思われます)。
装置の耐震強度の設計はコンピュータを用いるので、構造計算とコンピュータ・プログラムの両方の知識を要するのでその解析は困難です。しかし基準地震動の決定はそうした知識を必要としないので規制委の姿勢が問われます。今回は結果責任も問われるので、再発防止策を明らかにすることは必須です。
7日に紹介しなかった記事を、浜岡原発データ捏造関連「続報1」としてお届けします。
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中部電力“不正行為”は外部から規制委への「公益通報」がきっかけで発覚――原子力規制庁
日テレNEWS NNN 2026/1/6
中部電力が、浜岡原発の再稼働に向けた審査で地震の揺れの大きさに関して意図的に過小評価した疑いがあるデータを国に報告していた不正行為について、発覚したきっかけは、去年2月、原子力規制委員会への外部からの通報だったことがわかりました。
この問題は静岡県にある浜岡原発3・4号機について、中部電力が、再稼働を目指して国の審査を受ける中で、耐震設計の基礎となる地震の揺れの大きさを不適切な方法で算定し、意図的に過小に評価していた疑いがあるデータを国に報告していたものです。
原子力規制庁によりますと、今回の不正行為については、去年2月に原子力規制委員会に対して外部からの通報があったことで把握したということです。
その後、中部電力が社内調査をおこない、先月18日に原子力規制委員会に報告したということです。
この不正行為を受け、原子力規制委員会は現在、再稼働に向けた審査を中断していて、7日の定例会で今後の対応について協議をする予定です。
浜岡原発で想定される地震の揺れを過小評価し報告した疑い 経産省が中部電力に再発防止策等の報告求める
東海テレビ 2026/1/6
中部電力が再稼働を目指す静岡の浜岡原発で、想定される地震の揺れを過小評価して報告していた問題を受け、経済産業省は5日、再発防止策などを報告するよう求めました。
【動画で見る】浜岡原発で想定される地震の揺れを過小評価し報告した疑い 経産省が中部電力に再発防止策等の報告求める
再稼働に向けて原子力規制委員会の審査が続く浜岡原発3・4号機をめぐり、中部電力は5日、想定される地震の揺れの大きさの算定で、意図的に過小評価したデータを報告した疑いなどを明らかにしました。
問題を受けて、経済産業省は中部電力に対して、電気事業法に基づいて事実関係の調査や、原因を特定した上での再発防止策をとりまとめるなどし、今年4月6日までに報告するよう求めました。
中部電力は外部の弁護士で構成する第三者委員会を設置して、調査を進めるとしています。
「ちょっとあり得ない」規制庁憤り 再稼働への道さらに険しく 審査不正の浜岡原発
産経WEST 2026/1/5
中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の再稼働審査が長期化する中、基準地震動の策定過程で発覚した「不正行為」。同原発は南海トラフ巨大地震の想定震源域直上に立地する。津波対策で防潮堤のかさ上げを繰り返し、一度クリアした審査で出直しを余儀なくされる可能性も浮上し、再稼働への道はさらに険しくなった。
「ちょっとあり得ない話だ。事業者への信頼が根底から覆される。適格性が疑われる事案だ」。原子力規制庁幹部は5日、中部電の発表を受け憤った。別の規制庁職員は「基準地震動の審査は白紙。今のまま続けるのは厳しい」と指摘した。
中部電にとって浜岡原発は唯一の原発で、東京電力福島第1原発事故後の平成23年5月、当時の菅直人首相の要請で運転を停止。既に廃止が決まっていた1、2号機の廃炉作業を進める一方、中部電は26~27年、3、4号機の再稼働審査を原子力規制委員会に申請した。
耐震設計の目安となる「基準地震動」の審査では、最大1200ガル(5号機周辺は2094ガル)とする方針で、規制委は令和5年9月に「おおむね了承」とした。
規制委は、これを踏まえ施設の設計審査を進めていた。今回の問題で想定が見直される事態となれば、議論の前提が崩れ、やり直しとなる可能性がある。
08- 中部電力・浜岡原発のデータ「捏造」問題、その時期に何があったか?(続報2)
浜岡原発の基準地震動の捏造に関して原子力規制庁の担当者は「不正が行われた2018年は敷地に近い活断層の地震動が評価の対象となった時期だ」と説明しています。
要するに近傍の活断層の地震動を加味すると基準地震動の値が大きくなり、現行の浜岡原発の強度では不足となるので、不足しないように(1200ガルに収まるように)捏造したということです。
予想される最大限の地震が発生しても設備が安全である耐震性が得られるように基準地震動が設定されるのに、設備が健全である範囲に基準地震動値を抑えるのでは全く趣旨に反します。その点でも震動データの平均値を取ることで「最大限の地震」に対応できることの説明が必要です。
新潟原発でも中越沖地震で2000ガル以上の加速度を実測しています。それに比べても基準地震動(それ以上の加速度は加わらないという意味)が1200ガルというのは信じられない低さです。
浜岡原発データ捏造関連「続報2」として紹介します。
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中部電力・浜岡原発のデータ「捏造」問題、その時期に何があったか?
#エキスパートトピ 関口威人 2026/01/08
中部電力が浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の再稼働に向けた審査で、原子力規制委員会に不正なデータを提出していた問題が衝撃と波紋を広げています。委員会は7日に会合を開き、各委員から「捏造または改ざん。事は重大で誠に遺憾だ」「心底がっかりしている」「(審査に費やした)国費を無駄にする行為だ」などの厳しい声が上がりました。
なぜこのような不正が行われたのかは、中電が設置する第三者委員会の調査に委ねられますが、少なくとも現時点で「ある時期」が焦点として浮かび上がります。
2018年頃以降は「平均に最も近いものではないもの」を代表として選んでいました。
出典:CBCテレビ 2026/1/5(月)
同庁の担当者は(中略)「(不正が行われた)2018年は敷地に近い活断層の地震動が評価の対象となった時期だ」と説明。
出典:時事通信 2026/1/7(水)
当時の担当者は「内陸の地震、活断層による地震の評価、審査をしていただいている。ここが頑張りどころ」と語っていました。
出典:静岡放送(SBS) 2026/1/6(火)
エキスパートの補足・見解
今回の不正行為は地震学などの専門的な領域に関わり、まだ詳細が明らかでない面も多いですが、その方法は大きく2段階に分けられ、より意図的な方法が「2018年頃以降」に行われたと中部電力は説明しています。想定される地震動の波形について、本来は20組の波形から平均的な波を代表波として選ぶべきところ、中電側が数千組の波形から一つを選び、それが平均となるように残り19組の波も選んでいたというのです。
この不正が始まった2018年頃は、浜岡原発の審査で「内陸地殻内地震」、つまり活断層の影響を審議していた時期だったと原子力規制庁は指摘しています。原発の敷地に近い活断層が地震動評価の対象となったため、敷地への影響が大きくなり、それが「基準地震動」に反映されれば耐震設計の見直しなどに時間やコストがかかり、再稼働のハードルが上がることになります。
静岡放送によれば当時、中電の担当者は「ここが頑張りどころ」と言っていたそうです。その「頑張り」があらぬ方に向かってしまったのか、そうだとして担当者や担当部署のレベルだったのか、組織全体のレベルだったのか。原子力の信頼をまたも根底から揺るがせる今回の事案、徹底的な解明が求められます。
浜岡原発の審査白紙へ、規制委 耐震データ「捏造で暴挙」と批判
共同通信 2026年01月07日
中部電力が浜岡原発3、4号機(静岡県)の耐震設計に関わるデータを不正に操作した問題で、原子力規制委員会の山中伸介委員長は7日、定例記者会見で「明らかに捏造。安全規制に対する暴挙だ」と批判し、再稼働の前提となる審査を白紙にする考えを示した。中部電本店(名古屋市)と浜岡原発への強制力のある立ち入り検査も検討する。同原発は南海トラフ震源域直上に立地。耐震性に関わる不正で、再稼働が大きく遠のいた。
山中委員長はこの日の定例会合で、中部電が設置した第三者委員会の調査結果を待たずに対応するよう事務局の原子力規制庁に指示した。
地震や津波の審査を担当する山岡耕春委員は「国民の関心が最も高い地域の一つ。不正は非常に深刻だ」と指摘。杉山智之委員は「検査などを通じて確かな情報を得て、審査の前提が確立するまでは再開は不可能だ」と述べた。
一方、山中氏は記者会見で他の電力会社が同様の不正行為をしていないかどうかについては調査しない方針を示した。
再稼働の審査は白紙に…中部電力による浜岡原発めぐるデータ不正 原子力規制委員会・委員長は厳しく批判「安全規制に対する暴挙」
TBSテレビ JNN 2026/1/7
静岡県の浜岡原発の再稼働の審査をめぐり、中部電力がデータを不正に操作していた問題。原子力規制委員会の委員長は「安全規制に対する暴挙」と批判し、審査を白紙に戻す見通しを示しました。
原子力規制委員会 山中伸介 委員長
「重要なデータを恣意的に操作したもので、安全規制に対する暴挙である」
原子力規制委員会の山中委員長が厳しく批判したのは中部電力。静岡県にある浜岡原発3号機と4号機の再稼働をめぐる審査で、地震の揺れを意図的に小さくみせていた疑いが発覚したのです。
中部電力の会見(今月5日)
「本当に申し訳ございませんでした」
原子力規制庁によりますと、去年2月に外部から情報提供があり、中部電力に調査の協力を要請。調査の結果、浜岡原発の再稼働に向けた審査で、中部電力が耐震設計のもとになる想定される最大の地震の揺れを示す「基準地震動」のデータを不正に操作していたことが明らかになりました。
原子力規制委員会 山中伸介 委員長
「これまでの審査そのものの信頼性が問われているので、審査そのものをやり直していく必要があろうかと」
再稼働への審査を白紙に戻し、やり直す見通しを示しました。
こうした事態に浜岡原発がある御前崎市の住民は。
御前崎市民
「しっかりしろよって感じです」
「もう一度安全について考え直してもらった方がいいかな」
中部電力は「規制委員会のご指示・ご指導に真摯に対応してまいります」とコメントしています。