2025年10月23日木曜日

新潟 9月県議会閉会 原発再稼動の是非めぐる決議案を可決

 新潟県議会の9月定例会は21日、最終日を迎え、柏崎刈羽原子力発電所の再稼動の是非をめぐり、「花角知事が県民の意思を確認する方法として県議会を選択した場合、議会の意思を示す」などとする決議案が提出されました。
「未来にいがた」は、「『信を問う』とは、知事選挙か県民投票が一般的だ。議会における多数を頼みに、再稼働プロセスのあり方に思惑を持って誘導を図ろうとする決議案には反対する」と述べました。また「リベラル新潟」の小泉幹事長はNHKの取材に対し、「多くの人が県民投票の実施を求めて署名し臨時会が開かれたことは議会も知事も重く受け止めるべきだ」と述べました
 採決の結果、決議案は自民党、「真政にいがた」、公明党の賛成で可決されました。
 花角知事は、県議会の閉会後、記者団に対し、「決議という形で議会の意思が示されたので、十分それを踏まえながら検討したい」と述べ、記者団から「信を問う」という中に県議会での議決も入るのかと問われたのに対し、「入りうるのではないか」と述べました。
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新潟 9月県議会閉会 原発再稼動の是非めぐる決議案を可決
                 NHK 新潟NEWS WEB 2025年10月21日
県議会の9月定例会は21日、最終日を迎え、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼動の是非をめぐり、「花角知事が県民の意思を確認する方法として県議会を選択した場合、議会の意思を示す」などとする決議案が自民党などの賛成多数で可決されました。
県議会の9月定例会は21日、最終日を迎え、柏崎刈羽原発の再稼働の是非をめぐり、最大会派の自民党が公明党とともに「花角知事が県民の意思を確認する方法として県議会を選択した場合、議会の意思を示す」などとする決議案を提出しました。
自民党は本会議で行った趣旨説明で「知事が判断した県民の意思を確認する方法を尊重するとともに、県議会が選択された場合には知事が出した結論について真摯に向き合い、熟議の上、県議会の意思を示すことを決意するものだ」と述べました。
これに対し「未来にいがた」は、花角知事がこれまでに、「最も重い方法は信を問うことだ」と繰り返し述べてきたとした上で、「『信を問う』とは、知事選挙か県民投票が一般的だ。知事の発言の重みを何らくみ取らず、議会における多数を頼みに、再稼働プロセスのあり方に思惑を持って誘導を図ろうとする決議案には反対する」と述べました。
採決の結果、決議案は自民党と「真政にいがた」、それに公明党の賛成多数で可決されました。
                  (中 略)
自民党県連の岩村幹事長は記者団に対し「二元代表制のなかで知事が判断する、それを受けて県議会として意思を示すというのが1番分かりやすい方法ではないか。それぞれの立場で尊重し合うということで『知事の判断について尊重する』という言葉を使っている」と述べました。
決議に反対した「未来にいがた」の大渕代表は記者団に対し「議員のなかでも県民投票や知事選挙などで確認すべきだという意見があり、今回の決議には大義がない。知事が自らの言葉に責任を持って実施していくことなので、今後の知事の言動を注視していく」と述べました。
決議に反対した「リベラル新潟」の小泉幹事長はNHKの取材に対し、「県民投票をするべきで県議会で決めるべきではない。多くの人が県民投票の実施を求めて署名し臨時会が開かれたことは議会も知事も重く受け止めるべきだ」と述べました。

【再稼働の是非をめぐり花角知事は】
再稼働の是非をめぐり、花角知事は、県議会の閉会後、記者団に対し、「ある程度材料はそろってきたと思っているので、いずれ判断したい。県民の意思を確認する方法はその時に合わせて決めたいと思っているが決議という形で議会の意思が示されたので、十分それを踏まえながら検討したい」と述べました。
また、記者団から「信を問う」という中に県議会での議決も入るのかと問われたのに対し、「入りうるのではないか」と述べました。
その上で「『信を問う』という言葉は、賛成か反対かというよりは、まさに信頼・信任するかどうかという言葉に近く、取りうる意思の確認の方法の中に県議会も当然あるだろう」と述べました。
一方、記者団から「県議会で県民の意思を確認するとなった場合、分断を招きかねないという心配はあるか」と問われたのに対して、「再稼働を容認する人も、容認しない人もずっといると思う。物事は何でも100対0はないだろうから、どちらかに不満を持つ人は出るだろうと思う。それは致し方ないところだ」と述べました。


[柏崎刈羽原発再稼働問題]新潟県民の意思をどう確認…花角英世知事の「出口戦略」見えないまま
                           新潟日報 2025/10/21
 21日に閉会した県議会9月定例会では、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題が最大の論点となった。政府や東電の幹部が参考人として出席し、1、2号機の廃炉検討や地元への1千億円規模の資金拠出など相次いで方針を表明。県議会で県民の意思を確認することを促す決議案が、最大会派の自民党県議団などの賛成で可決された。再稼働への同意を求められている花角英世知事の判断に向けた環境は整いつつあるが、いつ判断し、県民の意思をどのように確認するのか「出口戦略」は見えないままだ
 「決議という形で議会の意思が示された。十分に踏まえながら検討したい」。9月定例会の閉会後、報道陣の取材に花角知事は決議を前向きに受け止めた。...
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