2025年10月23日木曜日

再稼働判断の条件なし 柏崎刈羽原発考える全国集会

 新潟県の原発「三つの検証」委員を務めた研究者や県民でつくる「市民検証委員会」は19日、新潟市で「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える全国集会」を開き、200人以上が参加しました。
 元検証委員や技術者は「手続き的、技術的にも、再稼働を判断できる条件は整っていない」などと報告しました。
 元検証総括委員長の池内了名大名誉教授氏は、(池内氏ら解任後の県の検証総括は事務的な整理でしかなくやった感を示すための花角知事流「手続き民主主義」だと批判しました。
 また6号機の原子炉格納容器の設計者の後藤政志さんは8月に6号機で発生した制御棒が動かない不具合を原因不明のまま力ずくで引っこ抜き「解消した」とするのは、「安全性の根幹を揺るがす問題だ」と批判し、原発は動かすべきでないと話しました。
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再稼働判断の条件なし 柏崎刈羽原発考える全国集会
                      しんぶん赤旗 2025年10月22日
 新潟県の原発「三つの検証」委員を務めた研究者や県民でつくる「市民検証委員会」は19日、新潟市で「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える全国集会」を開き、200人以上が参加しました。元検証委員や技術者、若者などが「手続き的、技術的にも、再稼働を判断できる条件は整っていない」などと報告しました。

研究者ら批判 「事故検証生かされず」
 元検証総括委員長の池内了名古屋大学名誉教授は、「三つの検証」は新潟県の原発・災害の検証が目的だったのに、福島原発事故の検証報告のみで終了し、「柏崎刈羽に教訓を生かす検証がされていない」と指摘。(池内氏ら解任後の)検証総括も事務的な整理でしかなく、やった感を示すための花角英世知事流の「手続き民主主義」だと批判しました。
 柏崎刈羽6号機の原子炉格納容器を設計した後藤政志さんは「6号機は経済性優先で格納容器を小さくした結果、(圧力上昇時の破損防止のために放射性物質を含む気体を外部に放出する)ベントまでの時間がも短いなど重大な欠陥がある」と指摘。8月に6号機で発生した制御棒が動かない不具合を原因不明のまま力ずくで引っこ抜き「解消した」とするのは、「安全性の根幹を揺るがす問題だ」と批判し、原発は動かすべきでないと話しました
 若い世代も「原発は気候変動対策どころか、自然エネルギ普及などを妨げる。原発のリスクや気候危機を後の世代に渡していいのか」などと発言しました。