2020年3月17日火曜日

関西電力に業務改善命令 金品受領問題受け

 経産省は16日、役員らの金品受領問題が発覚した関西電力に対し、電気事業法に基づく業務改善命令を出しました。経産省が大手電力会社に対し、同法に基づいて業務改善を命じるのは初めてです
 関電は3月末までに業務改善計画を提出し、6月末までに実行状況などを報告する必要があります
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関西電力に業務改善命令 金品受領問題受け 
NHK NEWS WEB 2020年3月16日
関西電力の経営幹部らが多額の金品を受け取っていた問題を受け、経済産業省は新たな経営管理体制の構築など再発防止策を求める業務改善命令を出しました。電気事業法に基づいて電力会社に業務改善命令が出されるのは初めてです
関西電力の金品受領問題について調査していた第三者委員会は14日、75人の社員が総額3億6000万円相当の金品を受け取っていたなどとする最終報告書を取りまとめ、経済産業省が報告された内容を精査しました。

その結果、経済産業省は電気事業法に基づいて業務改善命令を出すことを決め、16日、資源エネルギー庁の高橋泰三長官が関西電力の森本孝社長に命令書を手渡しました。
この中で関西電力の一連の問題について「電力会社として不適切な行為であり、電気事業制度の健全性をおとしめ、公共の利益を阻害するおそれがある」と厳しく指摘しています。
そのうえで、法令順守体制の強化や指名委員会等設置会社への移行といった、外部人材を活用した新たな経営管理体制を構築するなどの再発防止策を進め、それらを盛り込んだ業務の改善計画を今月末までに提出するよう求めています。

経済産業省によりますと、電気事業法に基づいて電力会社に業務改善命令が出されるのは初めてだということです。

関電社長「非常に重く受け止めている」 
関西電力の森本社長は経済産業省で記者団に対し、「お客様や多くの皆様の信頼を裏切りご迷惑をおかけしたことを改めて心からおわびします」と述べ、陳謝しました。
そのうえで、業務改善命令を受けたことについて、「非常に重く受け止めています。コンプライアンスの視点、ガバナンスも含めた企業運営の視点などから、業務改善計画の中でしっかりと取り組みをまとめて、実行していきたい」と述べ、信頼の回復に努める考えを示しました。

官房長官「長年の金品受領 極めて大変な問題」 
菅官房長官は、午前の記者会見で「電力という公益事業を担う事業者で、社会との信頼関係の上で事業を進めていくべき電力会社の役職員が不透明な形で多額の金品を長年にわたり受領していたことは極めて大変な問題であると認識している」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「経済産業省による今回の業務改善命令を踏まえ、関西電力には内向きの企業風土を改め、ユーザー目線に立って、国民に信頼される組織に生まれ変わっていただきたい」と述べました。