電源開発が22年後半としていた大間原発の安全強化対策工事の開始時期を2年程度延期し、「24年後半」とする見通しです。原子力規制委の新規制基準適合性審査が長期化しているためです。
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大間原発、運転延期へ 電源開発、工事2年先送り検討
Web東奥 2022/9/2
電源開発(Jパワー)が「2022年後半」としている大間原発(青森県大間町)の安全強化対策工事の開始時期を2年程度延期し、「24年後半」とする新たな目標を検討していることが1日、複数の関係者への取材で分かった。「28年度」としてきた運転開始目標も2年程度ずれ込むとみられる。原子力規制委員会の新規制基準適合性審査が長期化しているため。近く、延期を地元に報告する。
安全対策工事は審査合格が前提となっており、さらに時間が必要と判断したもよう。これまで工事終了は27年後半、運転開始目標は未定とした上で28年度を見込んでいた。
Jパワーは14年12月、大間原発の審査を申請した。ただ、およそ7年8カ月が経過した今も、地震・津波の審査が途上にある。特に敷地の地質などの審議に時間を要し、耐震設計の目安となる基準地震動の策定にも至っていない。施設側の審査もほとんど進展しておらず、22年後半の安全対策工事開始は極めて困難な情勢だった。
Jパワーの倉田一秀大間現地本部長は6月の町議会大間原発対策特別委員会で、安全対策工事の開始時期について「非常に厳しい状況となっているが、22年後半の工事開始に向けて引き続き取り組んでいく」と説明していた。
広報担当者は1日の東奥日報の取材に「(工事延期について)現時点では何も決まっていない」と話した。