2022年1月20日木曜日

20- “核のごみ” 埋設処分場 場所選定に安全面の考慮事項追加の検討開始(続報)

 原発から出る「核のごみ」の最終処分場の選定に向けて北海道の2つの自治体で調査が行われていることを受けて原子力規制委は19日の定例会合で、最終処分場を選ぶ過程で、安全面で考慮すべき事項の検討を始めました。

 NHKと北海道新聞が報じましたので続報として紹介します。
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     (1月19日)核ごみ処分、火山に留意と規制委
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“核のごみ”最終処分場 場所選定に安全面の考慮事項 検討開始(続報)
                     NHK NEWS WEB 2022年1月19日
原子力規制委員会は、火山をはじめとする自然災害の影響など、場所を選ぶ過程で安全面で考慮すべき事項の検討を始めました。
「核のごみ」は、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物で、国は「最終処分場」をつくり地下深くに埋める方針で、NUMO=原子力発電環境整備機構が場所の選定に向けて北海道の寿都町と神恵内村で第1段階にあたる文献調査をおととし11月から実施しています。
これを受けて原子力規制委員会は19日の定例会合で、最終処分場を選ぶ過程で、安全面で考慮すべき事項の検討を始めました。
考慮すべき事項としては火山や断層が動いた場合などが挙げられ、このうち火山噴火については、地中に埋めた放射性物質が環境に放出されるおそれがあるため優先して検討を進めるとして、専門家から意見を聴く方針です。
北海道で行われている文献調査はことし秋にも終わる見通しで、規制委員会は今後、調査が次の段階に進むまでに検討結果を示したいとしています。
規制委員会の更田豊志委員長は「火山の発生メカニズムなど、蓄積されていない科学的な知識や見解などもあるので、まずは専門家の意見を聴いて議論していきたい」と述べました。


核ごみ規制基準 断層など検討 規制委 文献調査終了までに策定
                          北海道新聞 2022/01/19
 原子力規制委員会は19日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の安全性を審査するための「規制基準」策定に着手した。断層の有無や火山活動の可能性など検討すべき対象範囲を示した。後志管内寿都町と神恵内村で進む文献調査が終わる11月までに策定する予定。規制基準の内容次第では、ボーリングなどで地質を調べる第2段階の概要調査に両町村が進むかどうかが左右される可能性もある。

 同日開かれた会合で規制基準の検討方針が示された。それによると、検討対象となるのは《1》火山活動の可能性《2》河川による地層の侵食《3》断層の有無《4》鉱物・地熱資源の有無―の4項目。中でも、ひとたび発生すれば、地下300メートルより深く埋めた核のごみが人間の生活環境に漏れ出す危険性がある「火山活動」と「侵食」については、重点的に検討する必要があるとした。(以下は有料記事のため非公開) 残り:404文字 全文:776文字

核ごみ規制基準 断層など検討 規制委 文献調査終了までに策定