EU欧州委員(域内市場担当)は、次世代原発の新増設のため2050年までに5000億ユーロ(約65兆円)の投資が必要になると語りました。同氏はまた原発と天然ガスを投資先として「グリーン」なエネルギーに分類するEUの草案は、投資を呼び込む上で極めて重要な一歩だと述べました。危険で環境を汚す原発を投資の対象ベースで考えるのでは堪りません。
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欧州委員、次世代原発の新増設に「65兆円の投資必要」
World eye 時事通信 2022-01-11
【パリAFP=時事】欧州連合(EU)は次世代原発の新増設のため2050年までに5000億ユーロ(約65兆円)の投資が必要となる──。週末に発行された週刊紙のインタビューで、EUの域内市場担当委員はこのように語った。
ティエリ・ブルトン欧州委員(域内市場担当)は仏週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュのインタビューで、「既存の原子力発電所だけでも2030年までに500億ユーロ(約6兆5600億円)の投資が必要だ。次世代型であれば5000億ユーロが必要となる」と述べた。
ブルトン氏はまた、原子力発電と天然ガスを投資先として「グリーン」なエネルギーに分類するEUの草案は、投資を呼び込む上で極めて重要な一歩だと論じた。
EUはこの草案について加盟国と協議を続けているが、EU加盟国の間では何を環境に真に配慮したエネルギーと定義するかについて意見が分かれている。
フランスは、自国の主なエネルギー源である原子力を率先して推進してきた。一方、オーストリアはこれに強く反対しており、原発をすべて閉鎖する予定のドイツも懐疑的な姿勢を示している。
現在、EUの全エネルギーに占める原子力発電の割合は26%だが、2050年までにこれが約15%まで減少するとブルトン氏は予想する。
草案では原子力発電について、放射性廃棄物の管理と廃棄における適切な方策を講じるべきであるとしている。【翻訳編集AFPBBNews】