東電は自社が運営する原発などで被爆事故が起きた時、被爆線量を今後、発表しない可能性を示唆しました。東京電力が24日に定例の記者会見で明らかにしました。プライバシー保護の観点からということですが、そのための工夫はいくらでもあるので、被爆線量を公表しない理由にはなりません。東電の隠蔽体質の現れと見られても仕方がありません。
そもそも原発の設計指針や事故時の避難計画は、要するに維持管理従事者や事故時に住民に被爆させないためにあるものです。被爆線量を公表しないのであれば、原発の安全性を確認することが出来ません。
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原発事故の被ばく線量 非公開を示唆 東京電力
テレビ朝日系(ANN)2022/01/24(
東京電力は自社が運営する原子力発電所などで被ばく事故が起きた時、どの程度被ばくしたのかを示す放射線量を今後、発表しない可能性を示唆しました。東京電力が24日に定例の記者会見で明らかにしました。
福島第一原発で去年11月、汚染された配管の交換作業をした40代の男性社員2人が鼻から極めて微量ながら放射性物質を吸い込み内部被ばくする事故が起きました。
この件について東京電力は、2人の尿検査による被ばく線量の結果を公表しないことをすでに明らかにしています。
今月24日の記者会見で東京電力は、法務部門が「被ばく線量の公表は個人の特定につながる恐れがあり、プライバシー保護の観点から公表しないことが望ましい」という見解をまとめたことを明らかにしました。
被ばくは体の外から受ける外部被ばくと、放射性物質を体内に取り込むことで被ばくする内部被ばくに分けられます。
東京電力は社内で引き続き検討を重ねるとしていますが、場合によっては事故の規模を表す重要な指標である被ばく線量が少なくとも東電からは公表されない可能性が出てきました。