2021年3月18日木曜日

規制委 柏崎原発再稼働手続き保留 福島原発の廃炉手続きは従来通り

 原子力規制委17日の定例会合で、柏崎刈羽原発7号機の燃料装填に必要な手続きを当面、保留する方針を決める一方、福島第1、第2原発の廃炉手続きは従来通り進める考えを示しました。

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原子力規制委「福島原発の廃炉手続きは従来通り」
                        河北新報 2021年03月18日
 原子力規制委員会は17日の定例会合で、東京電力柏崎刈羽原発7号機の燃料装填(そうてん)に必要な手続きを当面、保留する方針を決める一方、福島第1、第2原発の廃炉手続きは従来通り進める考えを示した。
 会合後の定例記者会見で、更田豊志委員長は「福島第1、第2は廃炉というリスクを下げる作業をしている。柏崎刈羽の不始末のためにリスクを下げる活動まで止めるのは良くないと判断した」と説明した。
 さらに、「東電は柏崎刈羽だけではなく、自社の全ての原発に関して責任を負っている。今回の問題は東電の組織全体に関わる議論に及ぶ」と言及。全国の原発で検査を強化する必要性について「当然、問題意識は持っている」と述べ、前向きな考えを示した。
 東電は、福島第1原発の廃炉に必要な設備の設置計画などを申請している。第2原発は廃止措置計画の審査中。建設中の東通原発(青森県東通村)は、新規制基準への適合性審査の申請をしていない


7号機再稼働手続き、規制委保留 柏崎刈羽、燃料装填認めず
                         東京新聞 2021年3月17日
 東京電力柏崎刈羽原発の核物質防護設備の問題を巡って議論する原子力規制委の定例会合 原子力規制委員会は17日の定例会合で、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の核物質防護設備の侵入検知機能が喪失していた問題を受け、東電が再稼働を目指す7号機の燃料装填に必要な規制委の手続きを当面保留することを決めた。
 規制委は、施設の保全や安全性向上につながる審査や検査の手続きは進めるが、原子炉起動の準備に当たるものは進めないとの方針を確認。柏崎刈羽で航空機衝突などのテロ行為を想定した「特定重大事故等対処施設」や、福島第1原発と第2原発の廃炉に関する手続きは従来通り進めるとした。


原発再稼働条件の規定見直しも 規制委、柏崎刈羽の防護不備で
                             共同通信 2021/3/17
 原子力規制委員会の更田豊志委員長は17日の参院予算委員会で、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の核物質防護不備を受け、再稼働の条件として了承済みの保安規定の再審査の可能性に言及した。更田氏は同日の記者会見で「核物質防護に劣化があったら、安全に影響を与えないとは考えにくい。まず防護の検査をやり、反映させる部分があれば保安規定に反映させる」と説明した。
 検査では、現場の職員や原発所長、小早川智明社長ら経営層の問題への関与を明らかにすると強調。小早川氏との面談について「予定はないが否定しない」と述べた。
 更田氏は、核物質防護規定についても再審査を示唆した。