2021年3月20日土曜日

20- 花角・新潟県知事、原子炉設置許可に疑問を表明

 花角知事は、新潟県議会2月定例会連合委員会で、東電が原発を運転する「適格性」に対する認識を問われ、「原子炉等規制法に基づき、原子炉の運転を的確に遂行するに足りる技術的能力が本当にあるのかを疑わせるものだ」と答えました。

 今更という感がありますが、東電の「技術的能力」を認めた規制委の審査結果に対して明確に疑問を呈したのは初めてということです
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花角知事、原子炉設置許可に疑問 柏崎刈羽原発で相次ぐ失態受け
                            新潟日報 2021/03/19
 花角英世新潟県知事は18日の県議会で、東京電力柏崎刈羽原発で核物質防護に関わる失態が相次いでいることについて「(柏崎刈羽原発は)原子炉設置の許可基準を満たすのか」と述べた。東電が再稼働を目指す同原発6、7号機の安全性を認めた原子力規制委員会の審査結果に疑問を投げ掛けた
 花角氏は同原発での一連の失態を受け、東電の「技術的能力」を疑問視してきたが、その能力を認めた規制委の審査結果に対して明確に疑問を呈したのは初めて。近く規制委を訪れ、東電の能力を再評価するよう直接、要請する考えを改めて示した。
 花角氏はこの日の県議会2月定例会連合委員会で、東電が原発を運転する「適格性」に対する認識を問われ、「原子炉等規制法に基づき、原子炉の運転を的確に遂行するに足りる技術的能力が本当にあるのかを疑わせるものだ」と答えた。規制委が東電に適格性を担保させた「保安規定」について議論する以前に、東電に原子炉の設置が認められるのかどうかという問題だと強調した。
 柏崎刈羽原発7号機は、東電福島第1原発事故の教訓を基に規制委が策定した「新規制基準」(原子炉設置変更許可)の審査と、安全対策の詳細設計に関する「工事計画」の審査、原発の安全管理のルールを定めた「保安規定」の審査にいずれも合格している=表参照=。このうち、新規制基準の適合性をチェックする審査では、規制委が2017年12月に「合格」とした際、「(東電に)運転を的確に遂行する技術的能力がないとする理由はない」などと認めていた。