1キロ当たり500ベクレルもの放射性物質が検出されたクロソイが2月22日に水揚げされたにもかかわらず、国は現段階でクロソイの出荷制限をせず検査を続けるということです。
福島県漁連は、自主基準を超えているため安全性が確認できるまで、クロソイの出荷を引き続き自粛することにしているので、実害はないともいえますが、国の態度は驚くべきもので不可解です。
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(2月23日)福島県沖 クロソイからキロ500ベクレルの放射性物質
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福島県沖のクロソイ 国は出荷制限せず
NHK 福島 NEWS WEB 2021/3/24
先月、福島県沖の試験的な漁で水揚げされたクロソイから、基準を超える放射性物質が検出されましたが、国は、これまでの検査結果などから、現段階でクロソイの出荷制限をせず検査を続けることになりました。
一方、県漁連は、自主基準を超えているとして、出荷を引き続き自粛することにしています。
これは、いわき市で行われた漁業関係者が集まる会議で、担当者から報告されました。
先月、新地町の沖合の漁場でとれたクロソイから、国の基準を超える1キロあたり500ベクレルの放射性物質が検出されました。
これを受けて、国の原子力災害対策本部は、出荷を制限するか検討していましたが、県のこれまでのモニタリング検査で、基準を超える検体がなかったことなどから、現段階で出荷制限をせず、検査を続けることになりました。
一方、県漁連は、国より厳しくしている自主基準を超えているため、安全性が確認できるまで、クロソイの出荷を引き続き自粛することにしています。
また、会議では、今月末で終わる予定の試験操業についても話し合われ、本格操業までの移行期間として、来月から各漁協ごとに段階的に水揚げを増やすことや、原発事故で中断していたほかの県での操業再開に向けて調整を進めることが報告されました。
福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長は、「試験操業から早く脱したいと思っていたので、10年かかりましたが、本格操業に向けてようやく調整を始めることができるのは感慨深いです」と話していました。