柏崎刈羽原発の侵入検知の核物質防護設備が損傷した問題について、原子力規制庁は4日、事態の深刻さを重要度評価の色別で、「赤」「黄」に次いで3番目に高い「白」以上に当たる可能性があると明らかにしました。
簡単に壊れたのは設備の脆弱性に繋がります。この問題の重大性については、今後規制委の重要度を評価する会合で最終的に判断するということです。
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不正入室以上の深刻事態と評価か 規制庁 柏崎原発の侵入検知設備損傷
新潟日報 2021/03/05
東京電力が柏崎刈羽原発の侵入検知に関わる核物質防護設備を損傷させた問題について、原子力規制庁は4日、事態の深刻さを色別に4段階で示した重要度評価で「赤」「黄」に次いで3番目に高い「白」以上に当たる可能性があると明らかにした。同原発中央制御室への不正入室問題が既に重要度「白」と評価されており、この問題と同水準以上の深刻な事態である可能性が出てきた。
重要度「白」以上は、事業者自身では改善が見込めないとして、規制当局が関与して改善を図る水準。今後、原子力規制委員会での議論などを経て評価を確定する。
規制庁によると、4日に非公開で開かれた規制委の臨時会議で、重要度「白」以上に当たる可能性があるため、重要度を評価する会合を開くことを説明。今後、この会合で暫定的な評価を決め、規制委の最終的な判断を仰ぐ方針を示したという。
深刻度は、安全上の問題が大きい順に「赤・黄・白・緑」の4色で評価する。これまでに重要度「白」と判断されたのは、昨年9月に柏崎刈羽原発で所員が他人のIDカードを使って中央制御室に不正入室した問題の1例しかない。
東電は核物質防護設備の損傷について、2月15、18日に規制庁に報告。協力企業の作業員が誤って設備を損傷させたなどと概要を明らかにしていた。しかし、規制庁は具体的な内容について「施設の脆弱(ぜいじゃく)性を外部にさらすことになる。現段階では申し上げられない」として一切公表していない。