ロシアからの天然ガス供給量を従来の20%に減じられたドイツは、今冬から浮体式液化天然ガスターミナル2基をフル稼働させるとの契約を電力最大手の子会社VNGと交わしました。しかしそれは21年度のガス消費量の13%に過ぎず、ロシア産燃料からの脱却の意向は分かるものの前途は多難です。
LNGターミナルとは、液化天然ガスを低温で保存し需要に応じてそれを再ガス化し配管で送るシステムのことです。
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独、LNG施設2基をフル稼働へ 主要電力会社と覚書締結
ロイター 2022/8/17
[フランクフルト/ベルリン 16日 ロイター] ドイツは16日、ドイツのガス・電力会社ウニパーUN01.DE>、電力最大手RWE、電力会社EnBWの子会社VNGと今冬から浮体式液化天然ガス(LNG)ターミナル2基をフル稼働させるとの覚書を締結した。ロシア産燃料への依存脱却が狙い。
覚書によると、フル稼働は2024年3月まで継続される。
ハベック経済相は、プーチン大統領による脅しの影響力を低下させ、ドイツの自主性を高め、ドイツに堅固かつ耐性のあるエネルギーインフラを構築するための取り組みの一環とした。
調査会社によると、ターミナル2基をフル稼働させることで、ドイツは年間で最大125億立法メートルのLNGを得ることが可能になる。これは2021年のドイツのガス消費量の約13%に相当するという。