西側はウクライナのザポロジエ原発をめぐり、ロシアとウクライナは27日、相手側が複数回の砲撃を加えたと非難合戦を繰り広げたと報じていますが、占拠した原発の施設をロシア自身が砲撃することは普通あり得ません。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、ザポロジエ原発に国際原子力機関の調査団が29日にも訪問すると報じました。原発を占拠した非はロシアにありますが、原発を砲撃するのはそれとは別問題です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発にまた砲撃、査察前に緊張 ロシアとウクライナが非難合戦
時事通信 2022-08-28
【ベルリン時事】ロシア軍が占拠したウクライナ南東部ザポロジエ原発をめぐり、ロシアとウクライナは27日、相手側が複数回の砲撃を加えたと主張し、非難合戦を繰り広げた。同原発には数日中にも、ロシアのウクライナ侵攻後初めて国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪問して査察を行う見通しだが、緊張が続いている。
現地では先に、近くの火力発電所で攻撃による火災が発生し、ザポロジエ原発への送電が一時停止したと伝えられる。ウクライナ当局は放射性物質の漏えいに備え、原発周辺の住民に被ばくを抑えるためのヨウ素剤を配布した。
IAEA調査団、29日にも訪問か ウクライナ原発、砲撃続く
時事通信 2022-08-27
【ベルリン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は26日、ロシア軍が占拠し、交戦による核災害が懸念されているウクライナ南東部のザポロジエ原発について、国際原子力機関(IAEA)の調査団が29日にも訪問すると報じた。
同紙によると、2人の関係筋が来週の早い時期に訪問が行われるのはほぼ確実と明かした。うち1人は、29日に予定されていると語った。調査団は交換用の部品や放射線の測定機器なども届ける予定という。グロッシIAEA事務局長は26日、「できれば数日中」に訪問したいと表明した。
ロイター通信によれば、ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは27日、過去24時間のうちにロシア軍がザポロジエ原発に繰り返し砲撃を加えたと主張。ロシア国防省は声明で、ウクライナ側が砲撃を行ったとし、双方が再び非難合戦を繰り広げた。
ザポロジエ原発をめぐっては25日、外部電源からの電力供給が一時停止。近隣の火力発電所でロシアの攻撃により火災が発生したことが原因とされる。26日に復旧したが、外部電源からの電力供給は冷却系に使われているため、再度途絶すれば深刻な事故につながりかねず、懸念が高まっている。
一方、英国防省は27日の戦況報告で、ロシア軍が過去5日間、ウクライナ東部ドンバス地方のドネツク州で、攻勢を強めていると分析した。親ロ派が支配するドネツク市の北方、シベルスクとバフムートの近隣で激しい戦闘があったという。
ドネツク州のキリレンコ知事は26日、フェイスブックへの投稿で、ロシア軍の攻撃によりバフムートで市民2人が死亡し、12人が負傷したと明らかにした。