2022年12月14日水曜日

福島原発事故の賠償 「健康不安」も対象に

 原賠審は12日、新たな賠償対象として、①健康不安 ②過酷な避難 ③故郷の喪失や変容 ④要介護者や障害者などへの賠償増額 ⑤自主避難の5項目が盛り込むことを明らかにしました。具体的な賠償金額は20日の次回会合で検討します。

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福島原発事故の賠償、「健康不安」も対象に 追加の基準案公表
                            毎日新聞 2022/12/12
 東京電力福島第1原発事故による避難者への賠償基準「中間指針」の見直し作業を進めている国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)は12日、「健康不安」など5項目を賠償の対象に広げた追加の賠償基準案を公表した。具体的な賠償金額は20日の次回会合で検討する
 原賠審が示した追加の基準案には、新たな賠償対象として、①健康不安②過酷な避難③故郷の喪失や変容④要介護者や障害者などへの賠償増額⑤自主避難――の5項目が盛り込まれた。
 基準案では、「健康不安」に対する賠償は、福島県飯舘村など計画的避難区域の住民らを対象とし、子どもや妊婦とそれ以外の住民とで賠償額に差をつけるとした。また、「過酷な避難」については、福島第1原発から20キロ圏内などの住民を対象とする。
 基準の見直しは2013年12月以来となる。東電に損害賠償を求めた集団訴訟で、7カ所の裁判所が原賠審の指針を上回る賠償責任を認めた判決が確定。これを受けて、原賠審は賠償の対象拡大を決めた。【鳥井真平】