2022年12月17日土曜日

福島「除染土」再利用で住民から反対意見相次ぐ

 福島県内の除染作業で出た土を再利用できるか調べる実証事業を埼玉・所沢市の環境省の管理施設で行うにあたり16日夜、住民説明会を行いました。住民からは不安や風評被害を懸念する反対意見が多く、説明会の外では抗議する人の姿も見られました。

 これは再利用する除染土の放射能レベルが最高8000ベクレル/kgと極めて高いので、当然の反応です(事故前は放射性物質の定義は100ベクレル/kg以上だったのを、事故後に国は8000ベクレル/kg以上と一挙に80倍に上げたためです)。
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福島「除染土」再利用で住民説明会 風評被害を懸念 反対意見相次ぐ
                     FNN(フジテレビ系) 2022/12/17
福島県内の除染作業で出た土を再利用できるか調べる、県外初の実証事業を行うにあたり、環境省は16日夜、住民説明会を開いたが、反対意見も多く難航が予想される。
福島第1原発事故のあとの除染作業で出た土について、国は、放射性物質の濃度が基準を下回れば、公共工事などで再利用する方針。
これまで福島県内で行ってきた実証事業を、県外で初となる埼玉・所沢市の環境省が管理する施設で行うにあたり、16日夜、環境省が住民説明会を行った
近隣住民からは不安や風評被害を懸念する反対意見が多く、説明会の外では抗議する人の姿も見られるなど、難航が予想される。
0歳児の母親(33)「わたしは小さい子がいるので、できれば反対したいです。もちろん状況をね、国全体のこともありますけど」
福島県の除染で出た土は、2045年までに県外に搬出して最終処分すると法律で定められている。


「除染土」再生利用する実証事業へ 所沢市で住民説明会
                            日テレ 2022/12/17
福島第一原発の事故後、除染作業で出た土を再生利用する実証事業について、福島県外で初めての候補地となった埼玉県所沢市で住民説明会が行われました。
東京電力福島第一原発の事故の後、除染作業で出た放射性物質を含む「除染土」は、福島県内の中間貯蔵施設に保管されていますが、国は放射能の濃度が基準を下回れば、公共工事などで再生利用する方針で、これまで福島県内で実証事業を実施してきました。
しかし、今後、この事業を福島県外でも行うとして、環境省は16日、候補地となっている埼玉県所沢市の「環境調査研修所」で、近隣住民向けの説明会を行いました。
「環境調査研修所」の敷地内の広場に深さ1メートルほどの穴を掘り、除染土20立方メートル(10トントラック6~7台分)を入れ、掘った土で再び覆って芝生を養生し、周辺への影響などを調べる計画だということです。
3時間を超える説明会で、参加者からはなぜ所沢市で実証事業を行うのかといった質問や、風評被害を懸念する声があがったほか、地元の同意や理解を得られたと判断する基準についても説明が求められたということです。
説明会に参加者した人「(実証事業を)やってほしいか、やってほしくないかと言えば、やってほしくないから、(説明に)納得はしていないんだと思います」
また、会場周辺には実証事業の中止を求める人が集まったほか、説明会の参加者からも、事前の周知が不十分で参加者が限られていたことなどから、対象を広げた説明会を求める声があがったということです。
環境省の担当者は、説明会を開催するかも含め、今後の方針について所沢市と相談したいとしています。