東電はこれまで柏崎刈羽原発の次期再稼働対象機を7号機として進めてきましたが、『特重施設』(テロ対策用)と呼ばれる重要施設の完成が当初予定の2025年3月はおろか、再稼働に必要なリミットとされる25年10月を大幅に超えて「29年半ば」になるということです。大幅に遅れる理由は明らかにされていません。東電は今後6号機の再稼働を目指すと見られます。
特重施設は福島原発事故後に新に設けられた基準で、その完成期限は、再稼働に向けた工事計画の認可から5年以内とされていて、その期限は7号機は25年10月、6号機は29年9月です。特例としてそれ以前でも再稼働は認められますが、期限が来ても特重施設が完成していなければ原発は停止させられます。
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【柏崎刈羽原発7号機】テロ対策工事の完成が大幅に遅れる見通し、再稼働時期に影響
UX新潟テレビ21 2025/2/26
原発の重要施設の完成が大幅に遅れる見通しです。柏崎刈羽原発7号機で進められているテロ対策工事が、原子力規制委員会に届け出ていた2025年3月までに完了しない見通しであることが分かりました。
テロ対策工事は、東日本大震災のあとに義務付けられた新たな規制基準に基づくもので、東電は『特重施設』と呼ばれる施設の工事を進めています。関係者によりますと、東電は当初工事の期限を“2025年3月”として原子力規制員会に届け出ていましたが、工事の遅れにより間に合わないことが判明。
期限を〝2029年半ば″に延長することを、27日規制委に届け出る方向で調整に入りました。
東電はUXの取材に対し、「工事の工程を精査している段階。見通しが立ち次第、お知らせする」とコメントしています。東電は今後、6号機の再稼働を目指すと見られます。
柏崎刈羽原発7号機テロ対策施設の完成遅れ、新潟県知事の再稼働判断に影響必至 東京電力の“本命”は6号機か
新潟日報 2025/2/27
新潟県に立地する東京電力柏崎刈羽原発7号機で工事が進められている「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の完成が大幅に遅れ、設置期限である2025年10月の完成には間に合わない見通しとなった。それまでに花角英世知事が再稼働の是非に関する判断を下すのは難しいとの見方もあり、特重施設の設置期限に余裕がある6号機の再稼働が本命視される可能性が高い。県や県議会内では特重施設の完成遅れは既定路線とみる向きがあるが、再稼働論議は常に7号機が先行してきており、「簡単に6号機にシフトできるのか」との声もある。
・柏崎刈羽原発7号機テロ対策施設の完成が大幅延期に 東京電力、再稼働は「6号機先行」も
特重施設はテロ対策の要として、...
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