柏崎刈羽原発の安全対策を確認してきた新潟県技術委員会の報告書が2月12日に花角英世知事へ提出されました。報告書では、確認事項22項目のうち18項目は「特に問題はない」としましたが、残り4項目については、同原発の安全性を確認した原子力規制委の判断を「否定するものではない」と、微妙な表現になっていました。
花角知事は技術委員会の結論を再稼働の是非を判断する「ひとつの材料」としていて、「再稼働の問題を議論する上で十分県民の皆さんの正しい受け止めにつながるように、県が説明なり理解を求める活動をやっていきたい」と述べました。
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柏崎刈羽原発再稼働の是非は…新潟県知事の“判断材料の一つ”
提出も判断の時期は見通せず 県技術委員会が報告書
新潟日報 2025/2/13
東京電力柏崎刈羽原発の安全対策を確認してきた新潟県技術委員会の報告書が2月12日に花角英世知事へ提出された。再稼働の是非を判断する上で根幹ともいえる安全性に関する材料の一つが提示された形だ。花角知事は報告書について県民の理解を深めていく考えを示したが、評価を避けたような項目も含まれる報告書には、市町村から「分かりにくい」との不満も出ている。原発事故時の避難の課題なども残っており、花角知事が再稼働...
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柏崎刈羽原発の安全性巡る報告書 再稼働の是非議論の「材料」に
毎日新聞 2025/2/12
新潟県の花角英世知事は12日、東京電力柏崎刈羽原発の安全性を議論する県技術委員会の小原徹座長(東京科学大総合研究院教授)と面会し、委員会による同原発の安全対策に関する確認内容を取りまとめた報告書を受け取った。花角知事はこの報告書を、原発再稼働の是非を巡る議論の「材料」としており、一つの節目を迎えたことになる。
報告書では、確認事項22項目のうち18項目は「特に問題はない」としたが、残り4項目については、同原発の安全性を確認した原子力規制委員会の判断を「否定するものではない」と表現。東電の原発運転主体としての適格性については「問題がないと言い切ることはできないとの意見があった」、原発敷地とその周辺の断層の活動性については「意見の一致はみなかった」と記述した。
面会で花角知事は、報告書の取りまとめに謝意を示した上で、4項目の表現ぶりに関して、「その意味するところは、規制委の結論を『認める』と理解すればいいのか」と質問。これに小原氏は「はい。その理解で結構だ」と答えた。
しかし小原氏は面会後の報道陣の取材に対し、知事への答弁は「口が滑って言いすぎた。あれは私の独断で、技術委の見解ではない」と訂正。「(報告書に記載した)『否定はしない』ということに尽きる。それ以上でも以下でもない」と強調した。【木下訓明】
県の技術委 柏崎刈羽原発の安全性を報告 「規制委の判断否定せず」《新潟》
TeNYテレビ新潟 2025/2/12
柏崎刈羽原発の安全性を議論してきた県の技術委員会が報告書を知事に提出しました。一部の委員から「問題がないとは言い切れない」と指摘された点については「原子力規制委員会の判断を否定するものではない」としています。
福島第一原発の事故を受け、県の技術委員会は柏崎刈羽原発の安全性について22項目にわたって議論してきました。
12日に提出した報告書では18項目で「問題ない」と結論付けました。
一方で、これまで事実上の運転禁止命令が出された経緯などから、東京電力の適格性をめぐり、一部の委員から4項目について「問題がないとは言い切れない」と指摘されていました。その点については「原子力規制委員会の判断を否定するものではない」と盛り込まれています。
〈花角知事〉
「再稼働の問題を議論する上で十分県民の皆さんの正しい受け止めにつながるように、県が説明なり理解を求める活動をやっていきたい」
花角知事は技術委員会の結論を再稼働の是非を判断する「ひとつの材料」としています。