9日、南魚沼市コミュニティホール「さわらび」(座席数392席)で行われた蓮池透さんの講演会は大盛況で、控室のモニターTVで視聴した人たちも沢山出ました。
湯沢からも確認できただけで16人が参加しました。
会場で受け取ったレジメは12ページにわたる詳細なものでした。
講演はほぼそれに沿って行われ、非常に興味深いものでした。
講演概要
タイトル:告発 東京電力のウソ
テーマ 日本で原発を再稼働させてはならない3つの理由
1.核のゴミの最終処分場がない
2.「世界一厳しい基準」は大嘘である
3.避難計画の不備は人命軽視である
レジメは長文のため、冒頭の要約部分の他は見出しのみを抜粋して紹介します。
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日本で原発を再稼働してはいけない三つの理由
2019年3月9日
蓮池 透
● 感情論でもイデオロギーでもなく理性的に考えて原発の再稼働など論外。
● もし、事故が起きたら怖い、危ない…という次元の問題ではない。それ以前の問題。経済性や電力需給面など様々な観点から再稼働する環境にはない。技術的にも以下の通り、少なくとも三つの理由がある。これは普遍的なこと。
● 国外に日を転じれば、日本以外に活路を求めた原発輸出は全て挫折、「成長戦略の柱」は脆くも崩壊。海外諸国は説原発へ。もはや世界的に原発依存の趨勢ではない、これこそ社会通念。
● しかし、安倍政権と「原子カムラ」という一部の利権者のみが再稼働を推進。
● 2011年3月11目に発令された「原子力緊急事態宣言」は、未だに解除されていない。これは許容被曝線量と汚染土の基準を大幅に緩和するためで、避難解除、廃棄物処分を促進し復興のアピールをするとともに避難者支援費用の削減を図る非情な方策。
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Ⅰ 核のゴミ(高レペル放射性廃棄物)の最終処分場がない
Ⅱ「世界で一番厳しい基準 は大嘘である
Ⅲ 完全な避難計画などできない
⇒アメリカでは、避難計画が実証されなければ、原発の運転ができない。
柏崎刈羽原発6、7号機は?・・・より深刻
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●ABWR Advanced Bomn Water Reactor
●東芝、日立、GE 9電力会社の共同研究として開発スタート
●当初は「新型沸騰水型軽水炉」と呼称 ある日上層部から「名前を変えろ」との指示
●経験に基づく改善と最先端技術の結 と言うが 要はそれらの「寄せ集め」
●安全審査は条件付き(「ツケ」と呼ばれる)で許可された
①人工岩盤の強度が確保されていることの確認
②鉄筋コンクリート製格納容器の強度の確認
③再循環ポンプ内蔵に伴う、圧力容器の強度と供用期間中の検査方法の確認
●私も含め社員の中には 果たしてうまく動くのか?という疑問も。
●経験に基づく改善と最先端技術の結集と言うが 要はそれらの「寄せ集め」
●従来原発よりも約20%の建設コストダウンが可能と宣伝
・原発のコストダウンが至上命題で、その嵐が吹荒れた。1円でも安く!と、2系統を1系統にするなど、ついに禁断の安全装置にも手をつけた。。
・従来原発のコストの高く変えることで20%コストダウンができることにした
●いい加減な安全審査。当時通産省も原子力安全委員会事務局(科技庁)も腐っていた
・審査する通産省役人はずぶの素人。東電が審査官に原発の基本からレクチュアした
・審査官は「たかり」はプロで一流。決着できない問題は夜の席で解決した。寿司の差し入れたりタクシー券などを付け届け。
・安全審査結果を記した安全審査書も東電が原案を作成し、印刷・製本した
●腐敗した第二次公開ヒアリング
・原子力安全委員会が主催、地域住民の質問に通産省が回答する
・東電は形式上部外者だが、質問書と回答書をあらかじめ作成し、質問は住民に割り付け、回答書は通産省にわたすという自作自演だった
●東京電力は福島第一の廃炉作業、汚染水対策、福島県民らへの損害賠償に専念すべき
105万トンの汚染水をどうする。凍土遮水壁の止水不完全が原因
●地元の現況
大雪時の避難は不可能
●今後、東京電力はますます利益最優先の姿勢となっていく