福島原発のトリチウム汚染水をタンク内に保管していることを巡り、その処分方法を決める政府の小委員会が一昨年末を最後に開かれないままで、処分方法の絞り込みが大幅に遅れています。
政府は当初下掲の処分方法を考えたようですが、最終的に「海洋放出」に決めて富岡町を含めた3カ所で公聴会を行いました。しかし圧倒的に反対が多く、タンク内に貯留すべきだという意見が主流を占めました。新たに123年間貯留すればトリチウムが1024分の1まで減衰するので、そうすべきだとする意見も出されました。
政府側は、自分たちの意図に反する結果となったからしばらく静観しようということかもしれませんが、タンク貯留が限界に達する直前になってからまた「海洋放出」を緊急的に提起しようというのは間違いです。タンクを設置するエリアがなくなるからというのは、7号機や8号機用の広大なエリアがあるので通用しません。
トリチウム含有水 処分方法
処分方法
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前処理
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処分期間(月)
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監視期間(月)
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処分費用
(億円)
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地層注入
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なし
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69~102
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456~912
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177~180
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希釈
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85~156
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処分期間中
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501~3976
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海洋放出
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希釈
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52~88
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処分期間中
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17~34
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水蒸気放出
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なし
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75~115
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処分期間中
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227~349
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水素放出
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なし
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68~101
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処分期間中
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600~1000
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地下埋設
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なし
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62~98
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456~912
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1219~2533
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汚染処理水、処分方法絞りに遅れ 福島第1原発、小委が開かれず
共同通信社 2019年3月7日
東京電力福島第1原発の汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化処理した後にタンクで保管を続けている水を巡り、政府による処分方法の絞り込みが大幅に遅れていることが7日、分かった。処分を議論する政府の小委員会は昨年末を最後に2カ月以上開かれないまま。事務局の経済産業省は「小委メンバーの日程調整が付かない」とするが、議論が長引けばタンクの整備計画や廃炉工程の見直しを迫られる可能性もある。
浄化処理後の水には放射性物質トリチウムが含まれている。