福島第一原発から放出されている放射性物質の量についてNHKが公表資料を基に推計したところ、去年1月までの1年間の放出量は4億7100万ベクレルほどだったのに対し、ことし1月までの1年間の放出量は9億3300万ベクレルほどに上り、2倍近くになっていることがわかりました。
東電は廃炉作業によって一時的に増えたのが原因ではないかとしています。
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福島第一原発 放射性物質の放出量が前年比2倍に
NHK NEWS WEB 2019年3月8日
福島第一原子力発電所から放出されている放射性物質の量についてNHKがまとめたところ、ことし1月までの1年間の放出量が推計で、前の年と比べて2倍近くになっていることがわかりました。放出量は基準値を大きく下回っているものの、東京電力は廃炉作業によって一時的に増えたのが原因ではないかとしています。
東京電力は8年前の原発事故のあと、1号機から4号機の原子炉建屋から放出されている放射性物質の量について、現在は「対策を講じているので大幅に減ってきている」と説明しています。
NHKでは、東京電力の公表資料を基に計算したところ、いずれも推計で、去年1月までの1年間の放出量は4億7100万ベクレルほどだったのに対し、ことし1月までの1年間の放出量は9億3300万ベクレルほどに上り、2倍近くになっていることがわかりました。
これについて東京電力は、1号機のがれきの撤去作業や、2号機の原子炉建屋の放射線量を測る調査にともなう作業での際、放射性物質を含むちりが舞ったからではないかとしています。
ただ、1時間当たりの放出量は国の基準を基に東京電力が厳しく定めたレベルを大きく下回っているということで、東京電力は「8年間の大きなトレンドでは減少傾向だが、廃炉作業によって一時的に増えたのが原因とみられる。放射性物質が広がらないよう対策を講じたい」としています。