福井新聞社が福井県内有権者を対象に原発に関する電話世論調査を行った結果は、国が運転から40年を超える原発の最大20年の延長が可能としていることについて、
「安全が確認済みなら運転してよい」が48・1%(17年調査より7・4ポイント増)、「40年を超えた原発は廃止」は27・9%(同1・9ポイント減)、
「すべての原発は廃止」は21・1%(同0・9ポイント減)で、二つを合わせた運転延長を否定する割合は49%でした。
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原発運転延長、容認と否定が拮抗 福井新聞社世論調査
福井新聞 2019年3月27日
原発の運転期間をどう考えるか
福井新聞社は福井県知事選挙に合わせ、県内有権者を対象に原発に関する電話世論調査を行った。国が運転から40年を超える原発の最大20年の延長が可能としていることについて、「安全が確認済みなら運転してよい」が48・1%となった。「40年を超えた原発は廃止」は27・9%、「すべての原発は廃止」は21・1%で、二つを合わせた運転延長を否定する割合は49%と5割を切った。ただ、県民の意見は拮抗している。
調査は3月23、24の両日、実施した。「分からない・無回答」は2・9%だった。
2017年秋の衆院選に合わせて行った調査では、「40年超は廃止」「すべての原発廃止」を合わせると51・8%と5割を超えていた。今回は17年と比べ、「40年超は廃止」が1・9ポイント減、「すべての原発廃止」が0・9ポイント減。一方、「安全確認なら容認」は7・4ポイント増えた。
男女別にみると、四つの選択肢のうち、男性は安全確認済みなら運転容認が最も高く43・4%。女性も52・9%が容認した。40年超廃止と全廃止を合わせると、男性が54・3%、女性は43・7%で、17年調査とは逆転し男性の方が否定する割合が高くなった。
年齢別では、安全確認すれば容認が18~39歳が62・9%、40~49歳が57・9%で半数を上回った。一方、50代以上は、「40年超廃止」と「全廃止」を合わせるといずれの年代も5割を超えており、年齢が高くなるにつれて、原発に厳しい目を向けている。
改正原子炉等規制法で原発の運転期間は原則40年と定められているが、原子力規制委員会が許可すれば1回に限り最長20年延長できる。規制委は関西電力高浜1、2号機は16年6月、美浜3号機は同年11月に40年超運転を認可した。関電は20年5月の高浜1号機を皮切りに、順次工事完了を目指し安全対策工事を進めている。
【調査の方法】福井県内の有権者を対象に3月23、24の両日、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。計700人から回答を得た。