2022年8月4日木曜日

脱炭素へ山口県周南市「東ソー」や秋田・大潟村にバイオマス発電や熱供給

 山口県周南市の東ソーは開成町の南陽事業所で稼働中の自家用石炭火力発電所6基のうち1基を廃止し、新たにバイオマスを主燃料とする発電所を建設します。新設の発電所は74000KWで、将来はバイオマスのみでの発電を目指し、年間50万トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込みます。

 秋田県大潟村は、第三セクターと共同で地域エネルギー会社、オーリスを設立しました
 オーリスは26年度までに村内の公共施設や商業施設、一般住宅などに太陽光パネルを設置し、出力8000KW規模の大規模太陽光発電所を新たに設け年間1230KWHの発電を目指します
 また村内で年1万2000トン発生するもみ殻を燃料として活用するバイオマスボイラーを新設し熱導管を敷いてホテルや温泉施設の暖房、給湯に使う計画です。重油、灯油を使っている施設をこれに切り替えることで温室効果ガスの排出削減を図ります
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【山口県周南市】[東ソー]南陽事業所に新発電所 バイオマス主体で脱炭素化加速
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 山口県周南市の総合化学メーカー、東ソーは開成町の南陽事業所(田代克志所長)で稼働中の自家用石炭火力発電所6基のうち1基を廃止し、新たにバイオマスを主燃料とする発電所を建設する。着工時期は現在調整中で、2026年4月の稼働を目指す。
 廃止するのは1963年から稼働している、同事業所で最も古い発電所。出力は623メガワットで老朽化が進んでいた。新設の発電所は出力74メガワットで、バイオマスなどの木質系燃料、建築材料、古紙や廃プラスチックを原料とする固形燃料(RPF)を利用する。多種多様な燃料使用で温室効果ガスの排出量削減と廃棄物の有効利用を図る。将来はバイオマスのみでの発電を目指し、年間50万トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込む。
 残り5基の石炭火力発電所はバイオマス燃料の混焼比率を高め、CO2排出量を抑えていく


脱炭素推進へ秋田・大潟村に地域エネルギー会社 太陽光発電、バイオマス熱供給
                              河北新報 2022/8/1
 政府目標の2050年度に先駆けて30年度までに脱炭素化を進める環境省の「先行地域」に選ばれた秋田県大潟村は、第三セクターの村カントリーエレベーター公社、大潟共生自然エネルギーなどと共同で地域エネルギー会社、オーリスを設立した。
 オーリスは26年度までに村内の公共施設や商業施設、一般住宅100棟、村営住宅48棟に太陽光パネルを設置。村有地に出力8000キロワット規模の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を新たに設ける
 村全体の家庭での電力消費量を賄う計画。事業所を含めた村内の電力消費量を上回る年間1230万キロワット時の発電を目指す。
 村内で年1万2000トン発生するもみ殻を燃料として活用し、バイオマス熱供給事業も展開する。カントリーエレベーターにボイラーを新設し、熱導管を敷いてホテルや温泉施設の暖房、給湯に使ってもらう。各施設は重油、灯油を使っているが、もみ殻由来のエネルギーに切り替えることで温室効果ガスの排出削減を図る
 村は4月、東北から秋田県と秋田市、東松島市とともに先行地域の第1弾に選ばれた。7月15日に設立したオーリスには、男鹿市の再生可能エネルギー発電事業者「サンパワー」も出資。社長に高橋浩人村長、常務にNPO法人環境エネルギー政策研究所(東京)の飯田哲也所長が就いた。
 高橋村長は村内で記者会見し「新会社設立によって脱炭素を村から実現するとともに、地方創生の実現と村民の暮らしの質の向上を図り、持続可能な地域をつくる」と語った。