福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールに残っていた燃料566体の取り出し作業が完了しました。炉心溶融した1~3号機では初となります。
使用済みの核燃料は空中では強い放射線を出すので、取り出しは全自動で行う必要があります。
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福島3号機プール燃料、搬出完了 炉心溶融の3基で初
共同通信 2021/2/28
東京電力は28日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールに残っていた燃料566体の取り出し作業を完了したと明らかにした。2014年に完了した4号機に続き2基目で、炉心溶融(メルトダウン)した1~3号機では初となる。
強い放射線を出し、原子炉建屋上部にあるプールからの燃料取り出しは廃炉の主要課題。第1原発のリスクを一つ取り除いたことになるが、1、2号機には計1007体が残っているほか、溶融核燃料(デブリ)の取り出しも待ち構える。
東電によると、同日、最後の6体を敷地内にある共用プールに移し終えた。当面保管を続ける。
福島第一原発3号機、使用済み核燃料の取り出し完了
読売新聞 2021年2月28日
東京電力は28日、廃炉作業が進む福島第一原子力発電所3号機で、使用済み核燃料の一時貯蔵プールに残っていた計566本の核燃料の取り出しを終えたと発表した。同原発1〜6号機のうち、プールからの撤去が完了したのは、4号機に続き2基目となる。
東日本大震災で炉心溶融事故を起こした3号機のプールには、使用済み514本、未使用52本の核燃料が残っていた。東電は2019年4月、廃炉作業の一環として原発敷地内の別のプールへ移す作業を始めたが、3号機の建物内は放射線量が高く、作業は遠隔操作するクレーンのトラブルなどでたびたび中断した。最後に残った6本が、この日までの3日間で撤去された。
同原発1、2、5、6号機のプールなどには、まだ計4433本の核燃料が残っている。今後、まず6号機で22年度中に撤去に着手する計画だ。11年12月に政府と東電がまとめた最初の廃炉工程表では、10年以内に1〜4号機のプールから核燃料を全て撤去する計画だったが、工程は大幅に遅れており、全6基からの撤去の完了予定は31年にずれこんでいる。
このほか、炉心溶融事故を起こした1〜3号機の原子炉やその下部には溶け落ちた核燃料が残っている。東電は22年から、こうした核燃料の試験的な撤去作業を始めるとしている。