2021年11月18日木曜日

原発事故から10年未だ続く フクシマの苦悩 写真で訴える

 福島第一原発の事故により、のどかな暮らしを失った福島県内の被災地の苦悩は、今も続いています。その様子を伝えて「フクシマの苦悩を忘れない」と訴える写真展「『帰還困難区域に生きる』〜帰れぬ故郷 飯舘村長泥地区〜」が18日から22日まで、川崎市の多摩区役所で開かれます。主催者は、同区を中心に活動している女性グループ「地域から平和を考える会」です。

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原発事故から10年
未だ続く…フクシマの苦悩、写真で訴える 18日から多摩区役所
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 東日本大震災の発生から十年。東京電力福島第一原発の事故により、のどかな暮らしを失った福島県内の被災地の苦悩は、今も続いている。その様子を伝えて「フクシマの苦悩を忘れない」と訴える写真展が十八日から二十二日まで、川崎市の多摩区役所で開かれる。(安田栄治)
 写真展「『帰還困難区域に生きる』〜帰れぬ故郷 飯舘村長泥地区〜」は、同区を中心に活動している女性グループ「地域から平和を考える会」が主催。
 田畑を耕し、育牛を生業とし、子どもからお年寄りまで住民総出で運動会や盆踊りを楽しんでいた暮らしが、原発事故で一変した地域を取り上げる。
 事故前に自然豊かな農村で遊ぶ子どもたち、事故後に防護服を着用する人々、野生動物が地域を動き回る様子など、山中知彦・新潟県立大教授が管理している長泥地区の写真パネル二十数点を展示する。
 写真展は午前九時〜午後五時まで。入場無料。同会事務局の森悦子さん(73)は「川崎にいると、悲惨な原発事故がなかったかのような日々が流れています。長泥地区の事故前の日常生活と事故後の現実を見て、苦悩の連続の十年であり、今も続いているということを忘れないでほしい」と話している。

◆沖縄の問題追う映画も 麻生で上映
 地域から平和を考える会は、沖縄の歴史や今も続く米軍基地問題を伝えるドキュメンタリー映画「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」の上映会を、川崎市アートセンター(同市麻生区)で29日午後2時(開場同1時半)から開催する。入場料1000円。問い合わせは、森さん=電080(6617)3997=へ。