海洋放出をめぐり東京電力の工事計画について、内堀福島県知事は双葉町の伊澤町長、大熊町の吉田町長ととも2日、東電の小早川社長に対し県の委員会の報告書で示された8つの要求事項や汚染水の発生を抑制する対策などを求めた上で、計画を事前に了解することを伝えました。そして東京電力に対し「関係者に十分な説明と対話を重ねること」を求めました。
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福島第一原発の処理水海洋放出 福島県と立地町が工事計画を「事前了解」
テレビユー福島 2022/8/2
福島第一原発にたまりつづける処理水の海洋放出をめぐり、大きな動きがありました。海に放出する東京電力の工事計画について、内堀知事は2日、東電の小早川社長に事前了解することを伝達しました。
処理水の海への放出をめぐっては、東京電力が政府の方針に沿った計画を原子力規制委員会に提出し、認可されました。これにより、県と立地自治体の大熊町、双葉町が計画を事前了解するかが、焦点となっていました。
福島県は午後に会議を開き、内堀知事や幹部が集まって、事前了解について話し合いました。会議は冒頭以外、非公開で行われ、処理水の処理方法や安全対策について、「適切に計画されている」などとした7月27日の県の委員会の報告内容が説明されました。
伊藤繁 福島県原子力安全対策課長:「事前了解願いへの対応について判断が決定しました。知事・両副知事・関係部長からは特に意見はありませんでしたのでそこで了解したと思っている」
そして午後5時。内堀知事は双葉町の伊澤町長、大熊町の吉田町長とともに、東電の小早川社長に事前了解を伝達しました。
内掘知事:「県として検討した結果、次の2点の意見を付した上で、了解することとします」
内堀知事は、県の委員会の報告書で示された8つの要求事項や汚染水の発生を抑制する対策などを求めた上で、計画を了解しました。
内堀知事:「新たな風評が生じることへの懸念や海洋放出に反対する意見、陸上保管による復興の影響などを危惧する意見など示されており、県民・国民の理解が十分に得られているとは言えない状況です」
内堀知事は東京電力に対し、「関係者に十分な説明と対話を重ねること」を求めました。内堀知事は3日、萩生田経産相を訪問し、政府に関係者の様々な声を受け止めるように要請することにしています。