2023年9月25日月曜日

25- 解体現場の管理強化へ 福島・大熊の鉄くず売却受け環境省

 福島県大熊町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の建物解体工事の現場から作業員が汚染の恐れがある鉄くずなどを無断で持ち出し、売却したとされる問題で、工事を発注した環境省は22日、全ての工事受注者に管理体制の強化を求めるなど、当面の再発防止策を発表しました。除染に伴う廃棄物の管理は、放射性物質汚染対処特別措置法などで規定されていて、再利用は放射性物質濃度測定が前提となります。
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解体現場の管理強化へ 福島・大熊の鉄くず売却受け環境省
                            福島民友 2023/9/23
 東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち、福島県大熊町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の建物解体工事の現場から作業員が汚染の恐れがある鉄くずなどを無断で持ち出し、売却したとされる問題で、工事を発注した環境省は22日、全ての工事受注者に管理体制の強化を求めるなど、当面の再発防止策を発表した。

 環境省によると、受注者に防止策の報告を求め、職員による見回りを強化する。今後、過去に同様の例がなかったかどうかも調査する。10月にも外部有識者による検討会を設け、本年度内に抜本的な対策を取りまとめる方針。
 鉄くずなどが持ち出されたのは、大熊町の復興拠点内にある大熊町図書館・民俗伝承館の解体工事現場。大手ゼネコン鹿島などの共同企業体(JV)が約51億円で落札、今年2月に1次下請けの土木工事業「青田興業」(大熊町)が工事に着手した。同社に関係する複数の作業員が4~6月ごろ、放射線量が未測定とみられる鉄くずなどを持ち出したという。鹿島や環境省が県警に相談している。
 除染に伴う廃棄物の管理は、放射性物質汚染対処特別措置法などで規定。再利用は放射性物質濃度測定が前提となる。