2023年9月27日水曜日

27- 海洋放出水めぐり 高市大臣 VS 中国 国際会議で激しい応酬

 25日に始まったIAEAの総会で、福島第1原発のアルプス処理水放出をめぐり高市科学技術相中国側と激しい応酬を繰り広げました。

 中国の代表団は「“核汚染水”の海洋放出は、原子力の安全性をめぐる重要な問題だ」厳しく非難したのに対して、高市氏は「突出した輸入規制をとっているのは中国のみ。日本としては引き続き、科学的根拠に基づく行動や、正確な情報発信を中国に対して求めていきます」と応じました。
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「中国のみが突出した輸入規制」 処理水めぐり高市大臣 VS 中国 国際会議で激しい応酬
              FNNプライムオンライン(フジテレビ系)2023/9/26
やや険しい表情で会場に入った、高市早苗科学技術相。
25日に始まった、IAEA(国際原子力機関)の総会で、福島第1原発の処理水放出をめぐり、中国側と激しい応酬を繰り広げた。
中国の代表団「“核汚染水”の海洋放出は、原子力の安全性をめぐる重要な問題だ」
処理水の海洋放出に反発し、1カ月以上にわたり、日本産水産物の輸入禁止措置を続けている中国政府。
中国の代表団は、今回も処理水を“核汚染水”と呼び、処理水放出を厳しく非難した。
その会場で、何やらあわただしく動き出した高市科学技術相。
黒いバインダーを広げ、硬い表情で資料を確認し始めた。
その後、一転して、笑みを浮かべながら登壇すると...。
高市科学技術相「突出した輸入規制をとっているのは中国のみです。日本としては引き続き、科学的根拠に基づく行動や、正確な情報発信を中国に対して求めていきます」
中国の代表団は、高市科学技術相の演説中、何やら言葉を交わすと、国名が書かれたプレートを立て、反論する機会を要求。
一方、演説を終えた高市科学技術相は「急きょ入れました、反論。ここ(IAEA総会)で言うか~。国連で言わはれへんかったのにね。最初から中国に対する反論は想定せずにきたので、バタバタでした」と述べた。
高市科学技術相の退出後、中国の代表団は「処理水を海洋放出しないよう努力すべきだ」と再び日本を批判。
これに、日本の引原大使は「中国には、トリチウムの年間排出量が、福島第1原発の5倍から10倍の原発もある」と再び反論した


高市早苗氏、処理水放出めぐり中国に猛反論…SNSで称賛あふれるも総裁選では放出反対の過去
                          SmartFLASH 2023/9/26
 9月25日、国際原子力機関(IAEA)の年次総会がウィーン本部で開幕。初日の一般討論演説で、日本と中国が、福島第1原発からの処理水の海洋放出をめぐり、火花を散らせた。
 中国は「核汚染水」との呼称を用い、「日本は関係国の強い反対をかえりみず、海への放出計画を始め、国際社会の幅広い懸念を引き起こした」と強く非難
 これに対し、高市早苗科学技術担当大臣は「IAEAのレビューで日本の取り組みは科学的基準に照らして安全という結論が示されている。日本政府は科学的根拠に基づき、高い透明性をもって国際社会に対して丁寧に説明していて、幅広い地域が日本の取り組みを理解し、支持している」と述べた
 さらに、高市氏は「IAEAに加盟しながら事実に基づかない発信や突出した輸入規制をとっているのは中国のみだ」と述べ、中国に対し「科学的根拠に基づく行動」や「正確な情報発信」をするよう、求めた。

 日本の代表団は、会場で福島のお酒をふるまうレセプションも開催。高市氏は記者団に「幅広い支持が得られていると感じた。個別の会談でもそういう感触を得たし、演説で日本を批判したのは中国だけであることからみても理解は広がっていると思う」と述べた。
 高市氏が、英語で、中国を強く批判したことに、SNSでは称賛する声が多くあがった。
《高市早苗氏、強すぎる!登壇して中国とバチバチの火花、科学に基づく反論を展開》
《英語ですかさず中国に反論。明確な姿勢は国際世論にも支持されるでしょう!》
《ちゃんと日本の言い分を堂々と臆することなく主張してくれた高市さんを支持します》

 一方で、SNSにはこんな声も。
《高市大臣がきちんと中国に反論したことは評価するが、2年前の総裁選で処理水の海洋放出反対を明言したことは忘れない。ポピュリズムに流れず科学に基づく政策を進めるのか見せていただく
 2021年9月8日、自民党総裁選への立候補を表明した記者会見で、処理水放出について問われた高市氏は、「処理水の放出(方針決定)は大変驚いた」とし、2015年に政府が福島県漁連に「関係者の理解なしに、いかなる処分もおこなわない」と約束した文書の出し主が自分だと明かした。
 当時、経産相が海外出張だったため、総務相だった高市氏が一時的に代理したという。「私の名前が使われているのもあって非常に強い責任を感じている」としたうえで、「日本全体に風評被害を広げてしまう可能性がある。リスクがある限り、私であれば放出の決断はしない」と明言していた。
 その一方、出馬会見では「福島第1原子力発電所事故によります風評被害の払拭。これを急がなければなりません」とも発言している。
 今回の中国への猛反論は、「外交の強化」ということか。「核汚染水」と理不尽な主張を続ける中国に対し、高市氏には毅然とした態度を続けてほしいものだ。