2023年9月2日土曜日

汚染水放出は全国の問題 原発なくす全国連など院内集会

 原発をなくす全国連絡会と、ふくしま復興共同センターは31日、参院議員会館で汚染水(アルプス処理水)の海洋放出中止を求めて院内集会を行い福島県からの21人を含む100人超が参加しました
 全国連の原英彦さん開会あいさつの中で「漁業者との約束を破りながら責任を全うすると述べる政府の姿勢に対して、全国に怒りが広がっていると強調しました
 ふくしま復興共同センターの野木茂雄代表委員は「海洋放出以外の方法について国と県民・国民が対等な場で話し合うことが必要だ」と訴えました。
 新日本婦人の会福島県本部の村上裕美事務局長は「約束を堂々と破って平気でいられるのが信じられない」と強調し、福島県民医連の松崎聡さんは「この間も賠償金の有無や金額を巡ってコミュニティーに分断が起きてきた。それをまた繰り返すことに国・東電からまともな回答はない」と批判し岩手生協労組の高橋基委員長は三陸産のウニが豊洲市場で1キロ千円暴落するなどすでに実害が起きていると指摘しました

 同日、官邸前でも原発をなくす全国連絡会と、ふくしま復興共同センター主催で汚染水(アルプス処理水)の海洋放出の中止を求め行動われ約100人が参加しました。
 しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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汚染水放出は全国問題 原発なくす全国連など院内集会
                        しんぶん赤旗 2023年9月1日
 原発をなくす全国連絡会と、ふくしま復興共同センターは31日、参院議員会館で、汚染水(アルプス処理水)の海洋放出中止を求めて集会を行いました。福島県からの21人を含む100人超が参加。福島の参加者が、震災以降12年間の苦難と汚染水の海洋放出に対する怒りを語り、経済産業省の担当者に緊急で集まった署名7万1617人分を手渡しました。
 原発をなくす全国連絡会の原英彦さん(全労連常任幹事)が開会あいさつ。漁業者との約束を破りながら「責任を全うする」と述べる政府の姿勢に、福島だけでなく全国に怒りが広がっていると強調。「全労連にも全国から“できることはないか”と問い合わせが来る。9月中に閉会中審査が開かれるが、国会内外で手を取り合って運動を広げたい」と語りました。
 ふくしま復興共同センターの野木茂雄代表委員(福島県労連議長)は「今年中にタンク30基分が放出されるが、その間に20基分の新たな汚染水が発生するという。それらの対策や海洋放出以外の方法について国と県民・国民が対等な場で話し合うことが必要だ」と訴えました。
 新日本婦人の会福島県本部の村上裕美事務局長は、「約束を堂々と破って平気でいられるのが信じられない」と強調。福島県民医連の松崎聡さんは、「政府は賠償金を出すことで解決しようとしているが、この間も賠償金の有無や金額を巡ってコミュニティーに分断が起きてきた。それをまた繰り返すことに国・東電からまともな回答はない」と批判しました。
 岩手生協労組の高橋基委員長は、三陸産のウニが豊洲市場で1キロ千円暴落するなど、すでに実害が起きていると指摘。「福島だけでなく全国の問題だ」と語りました。
 日本共産党の笠井亮衆院議員、岩渕友、山添拓両参院議員、立憲民主党、れいわ新選組の国会議員があいさつ。岩渕氏は「中国の反応に対して“想定外”という言葉が閣僚から出てくること自体、政府の無責任さの表れだ」と述べました。


漁業者との約束守れ 官邸前 汚染水海洋放出の中止訴え 原発をなくす全国連絡会など
                        しんぶん赤旗 2023年9月1日
「処理水の海洋放出を中止しろ」「漁業者との約束を守れ」。炎天下に唱和が響きました。原発をなくす全国連絡会と、ふくしま復興共同センターは31日、東京電力福島第1原発から出る汚染水(アルプス処理水)の海洋放出の中止を求めて首相官邸前行動を行い100人が参加しました。
 原発をなくす全国連絡会の岸本啓介さん(全日本民医連事務局長)は「海洋放出を回避できる数々の手だてや提案を無視し、自ら福島県民と結んだ約束をほごにした政府の暴挙に改めて強く抗議する。即時海洋放出を中止せよ、の声を全国で広げよう」と呼びかけました。
 ふくしま復興共同センターの野木茂雄代表委員(福島県労連議長)は「海洋放出は12年余の復興の努力を台無しにし、復興を妨げるものだ」とのべ「こんなにひどい民主主義破壊の政治を許してはならない」と語りました。
 福島県から21人が参加し、訴えました。いわき市の浜通り復興共同センターは、市内の4労働団体と3野党が7者共闘をつくり「海洋投棄反対」の一点で運動を進めていると報告。県農民連は「賠償金を出すから納得しろという問答無用の対応は農家と漁師の仕事のプライドを踏みにじる」と強調しました。新日本婦人の会県本部は「海洋放出が行われた日に『黙っていられない』と県内各地で抗議の声をあげた。これからも声をあげ続ける」と話しました。
 日本共産党の岩渕友、山添拓、吉良よし子の各参院議員があいさつし「海洋放出の中止と原発ゼロの実現へ、みなさんと力を合わせて全力で頑張る」と表明しました。