2023年9月13日水曜日

北海道産ホタテ食べて応援/いわき市などでふるさと納税が8~10倍に

 アルプス理水の海洋放出を受け中国が輸入を停止している日本産水産物の消費拡大につなげようと、北海道は12日、庁内の食堂で道産ホタテを使った定食の提供を始めました。毎週火曜日にフライ定食か竜田揚げ定食のどちらかを1日100食限定で10月31日までの期間限定で行います。

 福島県いわき市では、ふるさと納税が急増し件数で10倍以上に寄付額も約8倍に増えました。
 浪江町も前年同月と比べ8月の件数は6倍弱、額は8倍弱に増えました。
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北海道産ホタテ食べて応援 処理水放出で中国輸入停止
                            共同通信 2023/9/12
 東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を受け、中国が輸入を停止している日本産水産物の消費拡大につなげようと、北海道は12日、庁内の食堂で道産ホタテを使った定食の提供を始めた。鈴木直道知事がフライを試食し「甘みがあって食感も楽しめる。道産のおいしい水産物を食べて応援してほしい」とアピールした。
 道によると、原則、毎週火曜日にフライ定食か竜田揚げ定食のどちらかを1日100食限定で販売する。10月31日までの期間限定で、1食600円。
 中国は放出前の7月、日本からの輸入水産物の放射性物質検査を強化。8月24日の放出開始後、輸入停止に踏み切った。


処理水問題「魚を食べて応援を」 いわき市は8倍、福島へのふるさと納税が急増
                            産経新聞 2023/9/12
東京電力福島第1原発の処理水海洋放出が決まって以降、ふるさと納税を通じて福島県の自治体を支援する動きが広がりをみせている。中国による日本の水産物の輸入全面停止など風評被害による影響が懸念される中、いわき市では寄付額が約8倍に。返礼品は魚介類が人気で、「魚を食べて応援したい」といったメッセージも相次いで寄せられているという。
  【写真】返礼品として人気の高い鮮魚を手にする浪江町の漁業関係者
福島県南東部のいわき市では、処理水放出が決まった8月22日以降、ふるさと納税が急増。令和4年度の1年間で2万1522件、総額5億5087万円だったのが、8月22日から9月7日までのわずか17日間で7354件、1億2228万円に上った。これまでは1日当たり平均40件だったが、決定後は433件と10倍以上に。寄付額も90万1千円から約8倍の719万3千円になった
約600種類ある返礼品の中でも「常磐もの」と呼ばれる福島で水揚げされた魚介類が人気で、既に品切れになったものも。「福島の魚を食べて応援したい」「大変な時期だけど頑張ってください」といった支援の声も全国から届いているという。

浪江町も今年8月の寄付は157件、約320万円で、前年同月と比べ件数は6倍弱、額は8倍弱に増えた。同町はご当地グルメのなみえ焼きそばで知られるが、約7~8割が返礼品として鮮魚セットなどの水産品を選んでいる。富岡町では例年、年末に集中している返礼品「常磐物漬け魚」への申し込みが8月下旬から増えた。
いわき市創生推進課課長補佐の小川仁一さんは「全国の皆さんが福島、いわきの漁業を思ってくれていて、漁業関係者は大きな励みになっている」。浪江町財政係長の猪狩裕子さんは「今回の問題は復興に向けてマイナスなイメージになりかねない。温かい言葉だけでなく寄付までしてもらえて、感謝しかない」と話している。