しんぶん赤旗は6日、「無謀、無策、無責任極まる岸田政権」のタイトルの下で「汚染水放出 約束ほごに」、「マイナ対応 国民に転化」、「歴史わい曲 世界に逆行」の3つの記事を出しました。
ここではこの内「汚染水放出 約束ほごに」を紹介します。
ジャーナリストの松原耕二氏はニュース番組で「今の処理水は、燃料デブリに直接当たっているので、トリチウムだけではなくてセシウムとかストロンチウムとかいろんな放射性物質が入っている」と指摘し、日本女医会の青木正美副会長はSNSで「メルトダウンした剥き出しの炉心部に直接触れた核汚染水心、いくら濾過したと言っても公海に放出するのは人類初のこと」と投稿しました。
政府は単に「科学的に無害が証明されている」かの如く言い募るのではなく、政府の責任で中国が了解する方法を真剣に見つけるべきです。
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無謀、無策、無責任極まる岸田政権
しんぶん赤旗 2023年9月6日
岸田政権の無謀、無策、無責任な姿勢が際立っています。約束をほごにしての原発事故の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出、マイナンバー問題でのトラブルでは国民まかせの「総点検」、史実を認めない歴史わい曲と、政権の暴走は止まりません。
汚染水放出 約束ほご
野村哲郎農林水産相が8月31日、記者団に、東京電力福島第1原発事故に伴って海洋放出する「アルプス処理水」を「汚染水」と表現。岸田文雄首相は即座に「遺憾だ」として、野村氏に「全面的に謝罪し、撤回」するよう指示。野村氏は同日、発言を撤回し、謝罪しました。「汚染水」という言葉を一言口にしたことをとらえた″言葉狩り″のような異常な反応です。関係者や現場の声に向き合わないまま、海洋放出を無謀に強行したことへの国民の批判を恐れる岸田政権の動揺が表れています。
政府と東電は2015年、汚染水について「漁業者など関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と約束。いま、この約束を公然と投げ捨てて海洋放出を強行しています。
放出決定直前の21日、首相と面会した全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長は、「海洋放出については依然として反対するという立場を堅持する」と言明していました。
野村農水相は、中国が日本産水産物の輸入を全面的に停止したことを「まったく想定していなかった」と発言(25日)。もともと理解を求めるべき「関係者」には近隣諸国も含まれます。野村発言は近隣諸国に理解を求める外交努力を尽くしてこなかづた岸田政権の姿勢を証明しています。
約束も守らず、説明や対話の努力も尽くさず、必要な外交努力を怠り、汚染水を減らす根本対策などにも向き合わないまま、「海洋放出ありき」の方針のもとに旋出に踏み切ったのです。
核燃料が溶け落ちたデブリに接触して汚染された水は、アルプスで処理しても、普通の原発排水とは異なります。ジャーナリストの松原耕二氏はニュース番組で「今の処理水は、燃料デブリに直接当たっているので、トリチウムだけではなくてセシウムとかストロンチウムとかいろんな放射性物質が入っている」(9月3日)と指摘。日本女医会の青木正美副会長はSNSで「メルトダウンした剥き出しの炉心部に直接触れた核汚染水心、いくら濾過したと言っても公海に放出するのは人類初のこと」(8月27日)だと投稿しました。関係者が海洋放出に同意しないのは当然です。
マイナ対応 国民に転化
(後 略)