台湾では、2011年の東電福島原発事故を機に反原発運動が盛り上がり、建設中だった原発は14年4月に建設が停止しましたが、蔡英文政権は2025年までに現在稼働中の3基の原発をすべて停止し、再生可能エネルギーを発展させることを決めました。
常識を持っていれば必ずそういう結論になる筈なのですが、本家本元の日本政府が国民の願いに反して全くそうした動きを見せないのは本当に奇異なことです。他の国には例を見ない「原子力マフィア」と呼ばれる原子力利権の勢力が幅を利かせているという特殊事情があるからに違いありません。
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台湾「原発ゼロ」閣議決定 2025年までに 再生可能エネ発展へ法案
しんぶん赤旗 2016年10月24日
【北京=小林拓也】台湾・民進党の蔡英文(さいえいぶん)政権が、2025年までに現在稼働中の3基の原子力発電所をすべて停止することを決めました。20日に閣議決定した電気事業法改正案に盛り込みました。改正案は近く立法会で審議入りする見込みです。
台湾では、11年の東京電力福島第1原発事故をきっかけに反原発運動が盛り上がり、建設中だった第4原発は14年4月下旬、建設が停止しました。
こうした運動の高まりを受け、蔡氏が主席を務める民進党は今年1月の台湾総統選挙で、25年までの脱原発社会実現を主張。5月の総統就任後も蔡氏は「原発ゼロは民進党の一貫した主張だ」と述べていました。
稼働中の3原発は25年までに40年の稼働期間満了となります。改正案は「原発設備は稼働年限で停止すると明確に定める」と明記。稼働期間延長を否定し、25年までの「原発ゼロ」実現を明確化しました。
閣議決定された改正案は、電力を自由化し、民間参入によって再生可能エネルギーの発展を促すことが柱。台湾政府は、太陽光と風力など再生可能エネルギーの割合を現在の4%から25年までに20%に増やすことを目指しています。