福島県は自主避難者らへの居住費の無償提供を来年3月で打ち切る方針ですが、それに反対する自主避難者や支援団体が20日、東京の参院議員会館で集会を開きました。
また「原発事故被害者の救済を求める全国運動」は20日、東京都内で記者会見し、自主避難者に対する無償住宅提供の継続を求める請願書と約20万人分の署名を臨時国会に提出すると発表しました。提出日は26日の予定です。
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住宅無償提供打ち切りに反対 原発事故の自主避難者、参院議員会館で集会
福島民友 2016年10月21日
原発事故の自主避難者らへの民間借り上げ住宅などの無償提供を来年3月で打ち切る県の方針を巡り、これに反対する自主避難者や支援団体が20日、東京の参院議員会館で集会を開いた。
主催の避難住宅問題連絡会事務局の鴨下祐也代表が「来年3月は『避難者消去』の始まり。帰還か移住か迫られているが、私たちは避難を続けたい」と述べた。
支援団体は「県の調査でも来年4月以降、避難している人の77%で住む家が決まっていない」と指摘。
避難者は「来年3月以降はどこに住めるのか不安」などと話した。
<原発避難> 補助継続求め20万人署名提出へ
河北新報 2016年10月21日
東京電力福島第1原発事故の避難者や支援団体などでつくる「原発事故被害者の救済を求める全国運動」は20日、東京都内で記者会見し、自主避難者に対する無償住宅提供の継続を求める請願書と約20万人分の署名を臨時国会に提出すると発表した。提出日は26日。
福島県は2016年度末に無償提供を打ち切る方針を示している。福島市から京都府へ避難する宇野朗子(さえこ)共同代表(44)は「避難者も被災地住民も国策が招いた原発事故の被害者。今から避難する人もおり、避難という選択を保障するべきだ」と述べ、打ち切り撤回を求めた。
郡山市から静岡県に避難する長谷川克己さん(49)は「声を上げないと原発事故の被害を小さく見せられてしまう。当事者として避難の権利を訴える責務がある」と強調した。
「全国運動」は国会議員らに避難者の現状を伝える集会を26日に都内で開く。請願は13年11月と15年5月に計約33万人分の署名とともに提出したが、いずれも審議未了で廃案になった。