2024年4月17日水曜日

柏崎刈羽原発7号機 核燃料の装荷作業が始まる

 東電は10日に宿直態勢を8人から51人に増員し即応態勢を強化した上で、15日から柏崎刈羽原発7号機への核燃料の装荷作業を始めました。これが法律上、再稼働前の最終工程になります

 約2週間をかけ、872体の核燃料を7号機の原子炉に装荷した後に、制御棒205本の動作確認のほか、原子炉圧力容器などからの漏えいの有無や冷却設備の機能などを確認します
 すべての燃料の装着が終わるまで2週間程度、原子炉起動まで約1カ月半かかるとみられます。いつ再稼働するのか時期の見通しは立っていません。
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柏崎刈羽原発7号機 核燃料の装荷作業が始まる 再稼働時期の見通しは立たず
                         TeNYテレビ新潟 2024/4/15
東京電力は原子力規制委員会の承認を受け、4月15日から柏崎刈羽原発7号機への核燃料の装荷作業を始めました
柏崎刈羽原発は去年すえに事実上の運転禁止命令が解除され、再稼働を目指しています。
再稼働前に安全性を確認するため、「燃料装荷」と呼ばれる核燃料を入れたうえでの検査が必要となります。
東京電力は原子力規制委員会から「燃料装荷」について承認を受けたと発表しました。
東電によると、午後5時過ぎに制御棒を挿入し、装荷作業を始めたということです。
約2週間をかけ、872体の核燃料を7号機の原子炉に装荷し、これが法律上、再稼働前の最終工程になります。ですが、まだ新潟県の同意が得られておらず、いつ再稼働するのか時期の見通しは立っていません。
東京電力は、「作業を進める中で課題等が見つかれば立ち止まり、一つひとつの工程を着実に進める」としています。


柏崎刈羽原発、燃料装着始まる 地元から不安の声「課題たくさん」
                           毎日新聞 2024/04/16
 東京電力は15日、再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)7号機の設備の健全性確認のため、原子炉へ核燃料を装着する作業を開始した。能登半島地震で、地元住民からは事故時に安全に避難できるか不安の声が上がる一方、東電による再稼働準備が進む。【内藤陽】
 東電は同日、原子力規制委員会から安全対策設備の試験使用承認(使用前確認)を受けたとして、午後5時過ぎに開始。6時半ごろに1本目の核燃料を装着した。東電は「課題が見つかれば立ち止まり対策を講じるなど、一つ一つの工程を着実に進める」としている。

 東電は10日に宿直態勢を8人から51人に増員し即応態勢を強化した。作業では、使用済み核燃料プールから核燃料872体を1本ずつ移動し、原子炉圧力容器に装着する。装着後、制御棒205本の動作確認のほか、原子炉圧力容器などからの漏えいの有無や冷却設備の機能などを確認する。すべての燃料の装着が終わるまで2週間程度、原子炉起動まで約1カ月半かかるとみられる。
 花角英世知事は再稼働への立場を表明していない。燃料装着について、花角知事は今月3日の記者会見で「検査の一工程」と述べ、再稼働議論への影響はないとの認識を示した。柏崎市の桜井雅浩市長も「再稼働に必要な検査で、しっかり確認してほしい」と話している。
 昨年12月の原子力規制委員会による事実上の運転禁止命令解除後、東電は県内各地で説明会を開き、原発の安全性を住民に訴えてきた。しかし説明会では原発事故時の避難や地殻変動による地盤の隆起などを心配する声が上がり、不安が払拭(ふっしょく)されたとは言い難い状況だ。
 同原発から5キロ圏の同市椎谷に住む佐藤正幸さん(79)は「多くの課題に目をつむって再稼働に動き出すのはいかがなものか」と話す。能登半島地震で道路の寸断や家屋の倒壊が複数発生し、地盤が4メートル隆起したことなどを指摘。「課題がたくさんあるのに、目を背けたまま再稼働を準備するのは、けしからん事だ」と語気を強めた