福島の復興を担う人材育成事業「ふくしま浜通り高校生会議」に参加した県内の高校生11人の代表5人が29日、首相官邸で岸田文雄首相と面会し、廃炉や放射性物質トリチウムを含む処理水について義務教育に取り入れるよう提言しました。
岸田首相は「政府として具体的にどうしたらいいのか考えたい」と述べましたが・・・
高校生らは、山口壮環境相、末松信介文部科学相、萩生田光一経済産業相にも提言書を手渡しました。
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「廃炉や処理水、義務教育に」 福島県の高校生、首相へ提言
福島民友 2022/3/30
東京電力福島第1原発事故からの復興の課題について学んだ福島県の高校生が29日、首相官邸で岸田文雄首相と面会し、廃炉や放射性物質トリチウムを含む処理水について義務教育に取り入れるよう提言した。岸田首相は「福島第1原発の課題を全国で共有し、自分のこととして真剣に考える雰囲気をつくることは大事だ。政府として具体的にどうしたらいいのか考えたい」と述べた。
訪れたのは田中愛梨さん(相馬高2年)、佐藤虹羽(こはね)さん(白河旭高2年)、武田隼輔さん(安積高1年)、町田暖稀(はるき)さん(磐城桜が丘高2年)、鈴木唯生(いお)さん(同)。5人はNPO法人ハッピーロードネット(広野町、西本由美子理事長)が企画した復興を担う人材育成事業「ふくしま浜通り高校生会議」に参加した県内の高校生11人の代表で、昨年10月から処理水の課題などをテーマに研修を重ねてきた。
5人は学びの成果を踏まえて作成した提言書を岸田首相に手渡した。町田さんは「原発の電気を利用した人全員が福島の関係者。よりよい未来のために廃炉や処理水の海洋放出に関する問題を自分ごととして考えてほしい」と述べた。
岸田首相は「しっかりと受け止める。震災と原発事故の教訓を風化させないためにも若い皆さんが問題意識を持って思いを訴えてほしい」と激励した。
高校生は、山口壮環境相、末松信介文部科学相、萩生田光一経済産業相にも提言書を手渡した。