新潟県知事選挙は12日で告示まで1か月となりました。知事選にはこれまでに現職の花角英世知事と、新人の片桐奈保美さんが立候補を表明しています。
争点の一つになりそうなのが原発をめぐる考えです。新潟市で10日に開かれた講演会で、小泉純一郎元総理は、「まず新潟から原発ゼロにしよう」「片桐さんが当選すれば、新潟だけじゃない日本を動かします」と述べました。
片桐奈保美氏は「争点は原発です」「戦争になれば、原発がターゲットになるていったことがちょっと現実化したみたいなところがあって、黙ってられないと思ったのが私の全てです」
と語りました
一方、4年前の知事選で、原発の再稼働にあたっては「県民に信を問う」ことを公約に掲げた花角英世知事は「県民に信を問うことも含め、県民の皆さまの意思を確認するプロセスが必要であるという考えに変更はありません」としながら、「再稼働については、原発の安全性に関する県の3つの検証が終わっていないため判断材料がまだない」と記者に答えました(12日)。
知事選を前にして県の「検証」の進行を止め、3つの「検証」が終わらなくしたのは花角知事の方です。
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告示まで1か月 新潟県知事選の争点は?
BSN新潟放送 2022/4/12
新潟県知事選挙は12日で告示まで1か月となりました。知事選にはこれまでに現職の花角英世(はなずみ・ひでよ)知事と、新人の片桐奈保美(かたぎり・なおみ)さんが立候補を表明しています。2人の詳しい公約は今後、発表されますが、争点の一つになりそうなのが原発をめぐる考えです。
新潟市で10日に開かれた講演会。
【小泉純一郎元総理】:「まず新潟から原発ゼロにしよう」
熱弁をふるっていたのは、政界引退後「原発反対」に考えを変えたという小泉純一郎元総理です。
【小泉純一郎氏】:「片桐さんが当選すれば、新潟だけじゃない日本を動かしますよ」
小泉元総理は、知事選で片桐奈保美さんを支援すると表明しました。
【片桐奈保美氏】:「(ウクライナには)欧州一番の原発6基ある、そこの原発も火が出たとか、そういう話が出てくる。争点は原発ですよ」
反原発を訴える市民団体『新潟の新しい未来を考える会』で会長を務める片桐さん。ウクライナ侵攻でロシア軍が原発を攻撃したことを見て出馬を決意し、「原発」を最大の争点に掲げて選挙に臨む構えです。
【片桐奈保美氏】:「一丁目一番地も二番地も三番地も(原発)。戦争になれば、原発がターゲットになるていったことがちょっと現実化したみたいなところがあって、黙ってられないと思ったのが私の全てです」
一方、現職の花角英世知事は12日、22年度初めての庁議に臨みました。
【花角英世知事】:「分散型社会の構築、脱炭素社会への転換、デジタル化社会への対応など、皆さんには先手先手で先々を見通して知恵を出していてもらいたい」
花角知事は4年前の知事選で、原発の再稼働にあたっては「県民に信を問う」ことを公約に掲げていました。
【花角英世知事】:「県民に信を問うことも含め、県民の皆さまの意思を確認するプロセスが必要であるという考えに変更はありません」
知事選では「原発が争点になるのか」と問われると…
【花角英世知事】:「争点になるっていう意味がよく分からないんですが、それぞれが自分の考えられている、新潟県をどんな新潟県にしていきたいのかを訴えるということで、そこに違いがあれば、それを県民の皆さんがどう判断するかということだと思います」
ただ、再稼働については、原発の安全性に関する県の3つの検証が終わっていないため「判断材料がまだない」としています。
【花角英世知事】:「エネルギーをめぐるさまざまな情勢は大きく変わっています、そうしたもの踏まえて、いずれ検証の結果を踏まえて、私なりの判断を県民の皆さんに示したいと思います」
県の検証が終わらず、柏崎刈羽原発は再稼働の道筋が全く見えない中で迎える今回の知事選。2人は原発についてどう訴え、県民はどの政策に注目するのでしょうか。知事選は5月12日告示、29日投開票です。