JR東日本エネルギー開発など9社は1日、福島県阿武隈高地に国内最大規模となる陸上風力発電所の建設を始めました。総発電容量は約14万7000キロワット(約12万世帯分)で25年春完成を予定しています。
福島県は「再エネ先駆けの地」に向け、40年ごろをめどに県内エネルギー需要の100%以上を再エネで生み出すことを目指しています。
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国内最大規模、風力発電建設へ 福島・阿武隈高地、12万世帯分に相当
福島民友 2022/4/2
住友商事やJR東日本エネルギー開発など9社は1日、阿武隈高地に国内最大規模となる陸上風力発電所の建設を始めた。総発電容量は約14万7000キロワットで、年間の想定発電量は約12万世帯分の消費電力量に相当する。完成は2025年春を予定している。
9社が共同出資する福島復興風力合同会社が17年に県の公募で事業者に選定され、支援事業費補助金の交付を受けて電源開発を推進している。
建設地は田村、大熊、浪江、葛尾の4市町村にまたがる阿武隈高地の尾根。全高約148メートルの風車を46基設置し、発電した電力は合同会社に加わっている福島送電の共用送電線を経由して売電する。売電収益の一部は復興支援に活用する。
また、みずほ銀行と東邦銀行を主幹事とする国内23の金融機関が総額567億円の協調融資を組成した。「プロジェクトファイナンス」として資金を供給し、将来的に風力発電で得た収益からの返済を見込む。
政府は昨年、中長期的な政策指針「エネルギー基本計画」を改定し、30年度の電源構成で再生可能エネルギーの比率を現状の約2倍に当たる36~38%まで拡大する目標を設定した。県は「再エネ先駆けの地」に向け、40年ごろをめどに県内エネルギー需要の100%以上を再エネで生み出すことを目指している。
合同会社を構成する9社は強みを生かし、阿武隈高地で風力発電を開発する。