中越沖地震から7月で15年を迎えるにあたり、柏崎刈羽原発の稲垣武之所長が23日、「災害に強い発電所を築き上げていくことは非常に重要であると痛感している。所員には設備をしっかり良くしていくことの重要性、迅速にかつ的確に対応していくことの重要性を、訴えかけていきたい」と語りました。
中越沖地震では最大2058ガルの横揺れを受け、2千数百カ所が故障しました。
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「災害に強い発電所が重要と痛感」中越沖地震から15年 柏崎刈羽原発所長会見
BSN新潟放送 2022/6/23
震度6強の揺れが原発を襲った中越沖地震からまもなく15年を迎えるにあたり、柏崎刈羽原子力発電所の稲垣武之所長が23日に会見を開き「地震から得た知見を生かし、災害に強い発電所を築き上げていく」と述べました。
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2007年7月16日に発生した中越沖地震で、柏崎刈羽原発は設計時の想定を上回る大きな揺れに襲われました。変圧器で火災が起きておよそ2時間にわたり燃え続けた他、微量の放射性物質を含んだ水が海に流れ出しました。
『世界初の原発震災』とも言われた中越沖地震から7月で15年となることについて、稲垣所長は「得られた知見を、設備の設計や改造、運営に継続的に反映しなければならない」と話しました。
【柏崎刈羽原子力発電所 稲垣武之所長】「災害に強い発電所を築き上げていくことは非常に重要であると痛感している。(所員には)設備をしっかり良くしていくことの重要性、迅速にかつ的確に対応していくことの重要性を、訴えかけていきたい」
柏崎刈羽原発6号機では施設の杭で損傷が見つかっていますが、建設工事の際に敷き詰めたセメント改良土が地中に残されたままだったために、地震の揺れの力が杭の一部に集中したことが原因とみられています。
セメント改良土は、事故が起きた際に放射性物質の影響を低減させる『フィルタベント』という施設の地下でも見つかっていて、東京電力では影響がないか調査を進めることにしています。