2022年6月6日月曜日

女川原発でボルトなどが落下 県などが立ち入り調査

 女川原発3号機では、去年2月から5月の間に起きた複数の地震により、点検用の足場に使われていたボルトなどの部品89個が落下し、今年3月までに32個が回収されました。

 2日、宮城県などが女川原発への立ち入り調査を行い未回収の57個の状況などを確認しました。また落下した原因の調査をしないまま、部品を捨てた可能性があることが分かりました
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女川原発でボルトなど部品89個が落下 
    立ち入り調査「主要設備への影響なし」
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去年、女川原発でボルトなどの部品が使用済み燃料プールに落下した問題などを受け、6月2日、県などが女川原発への立ち入り調査を行いました。
立ち入り調査は、東北電力との安全確保に関する協定に基づいて、県や女川町などが行ったものです。女川原発3号機では、去年2月から5月の間に起きた複数の地震により、点検用の足場に使われていたボルトなどの部品89個が落下し、一部が使用済み燃料プール内で見つかりました。89個のうち、今年3月までに32個が回収されたということで、調査では未回収の57個の状況などを確認しました
県原子力安全対策課 横田浩志 課長「いろいろな可能性を探っていただいて、最悪の事象を避けていただくということで点検、確認を継続してやっていただきたい」
これまでのところ、使用済み燃料プールなど、設備への影響はないということです。東北電力は運営管理を徹底して再発防止に努めるとしています。


原因調べず部品処分か 地震でボルト落下の女川原発
                           TBC東北放送 2022/6/2
女川原子力発電所で、去年、地震により、ボルトなどの部品が大量に落下したことを受けて、宮城県や女川町などが2日、立ち入り調査をしました。
その結果、東北電力が落下の原因などを調べないまま、部品を捨てた可能性があることが分かりました。
女川原発への立ち入り調査には、県や女川町、石巻市などの担当者があたりました。
調査では、3号機の原子炉建屋内で、去年2月の地震などで天井の足場からボルト類が外れ、床や燃料プールなどに落下した場所を調べました。
また、落下した89個の部品のうち燃料プールなどに落ちて、いまも回収できていない57個の部品が設備に与える影響などを確認しました。
そのなかで、東北電力が落下した原因の調査をしないまま、部品を捨てた可能性があることが分かりました
県原子力安全対策課 横田浩志課長「(部品の落下原因が)まだ解明しきれていない部分が残されているということでしたので、引き続き通常の点検の中で確認していくようなので対応していただけている印象はありました」
県の担当者は、危機意識の欠如を指摘し、「管理の見直し」など3点の対策を求めました。
2日はこのほか、去年7月、2号機で硫化水素が漏れ出したトラブルで、発生源となったタンク内の固定廃棄物75立方メートルのうち、まだ3立方メートルしか処理できていないことも確認されました。