2022年7月30日土曜日

東北電力 電気料金11月から15%前後値上げ

 東北電力は29日、燃料高などに対応するため法人向けの高圧プランと、家庭向けの低圧プランの一部の電気料金を11月から15%前後値上げすると発表しました。同社が電気料金を改定するのは東日本大震災の影響を受けた20139月以来、9年ぶりとなります。標準的な家庭用モデル料金(30アンペア、260キロワット時)で月額当たり1092円(約13 %)の値上げとなります

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電気料金11月から15%前後値上げ 東北電力、福島県内は約27万件の契約が対象
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 東北電力は29日、ロシアのウクライナ侵攻による燃料高などに対応するため、法人向けの高圧プランと、家庭向けの低圧プランの一部の電気料金を11月から15%前後値上げすると発表した。福島県内では約27万件の契約が対象。同社が電気料金を改定するのは東日本大震災の影響を受けた2013年9月以来、9年ぶりとなる。
 県内では、工場やホテル、商業施設などを持つ法人向けの高圧プランは約1万件が対象。家庭向けの低圧プランは契約者約112万件のうち「従量電灯A・B・C」「定額電灯」といった規制料金プランを除き、「よりそう+ファミリーバリュー」などの契約者約26万件が対象となる。
 「よりそう」を冠したプランは2016年4月に電力小売りが全面自由化されて以降、提供を開始。時間帯ごとの料金プランや割引サービスがあり、オール電化住宅や比較的若い世代の契約が多い。一方、値上げ対象外となる規制料金プランは高齢者世帯の契約が多い傾向にあるという。
 値上げ幅について、高圧プランは基本料金と電力量料金の単価を上げる。契約電力1000キロワット、月間使用電力量27万キロワット時の場合、月額で約137万円(16・4%)高くなる。
 低圧プランは燃料費の上昇分を料金に上乗せする「燃料費調整制度」の上限を撤廃し、燃料価格の変動を電気料金に反映させる。今年9月分の燃料費調整単価で試算すると、標準的な家庭用モデル料金(よりそう+eねっとバリュー、30アンペア、260キロワット時)で月額当たり1092円(約13%)の値上げとなる。
 東北電力によると、世界的な燃料価格急騰や、3月の福島県沖地震で一部の火力発電所が被災し、代替電力を調達するコストが増えたことなどが要因。樋口康二郎社長(国見町出身)は仙台市の本店で記者会見し、「電力の安定供給を維持するための苦汁の決断。経営効率化やより良いサービスの提供を図りたい」と理解を求めた。