福井県の杉本知事は8日、関西電力森望社長との会談で、「ウクライナ情勢があってから、原子力に対する国民理解は一定程度進んできていると感じる。とてもいい機会だと、ある意味で考えている」と発言しました。会談後、毎日新聞がその真意を問うと、「配慮が足りていなかったかも知れない。ウクライナ情勢があり円安が進み、原油高になっている。その中で、国民の皆さんに原子力について、立地地域のことなどを理解してもらうのにいい環境になっているのではないかという趣旨」と説明しましたがやはり理解は困難です。
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福井知事「ウクライナ情勢、原子力理解に良い機会」 関電社長と会談
毎日新聞 2022年7月8日
国内最多の15基(廃炉含む)の原発が立地する福井県の杉本達治知事は8日、関西電力の森望社長との会談で、ロシアによるウクライナ侵攻に関連し、「特にウクライナ情勢があってから、原子力に対する国民理解は一定程度進んできていると感じる。とてもいい機会だと、ある意味で考えている」と発言した。
杉本知事はこの日、6月28日付で関電新社長に就任したばかりの森氏らと県庁で会談。杉本知事は、原発が再稼働している関電と他電力の電気料金を比較し、「ウクライナ情勢から、各地の電力会社(の電気料金が)非常に値上がりしている。それに対して、関電管内はけっこう(値上がりを)抑えられている。こういうことも、電力消費地の皆さんにご理解いただくということが大事だと思う」とも述べた。
会談後、杉本知事は発言の真意を問う毎日新聞の取材に「配慮が足りていなかったかもしれないが、思いは全く違う。ウクライナ情勢があり円安が進み、原油高になっている。その中でエネルギー安全保障についても言われている」と説明。その上で、「国民の皆さんに原子力について、立地地域のことなどを理解してもらうのにいい環境になっているのではないか。今こそ(原子力について)皆さんに分かっていただくような活動をするのはよろしいのではないですかという趣旨。(侵攻自体がいいとは)全く思っていない」と釈明した。【岩間理紀】