2015年9月25日金曜日

福島第一原発廃炉に向け仏の研究機関と協定へ

NHK NEWS WEB 2015年9月23日
東京電力福島第一原子力発電所では、廃炉に向けて放射線量が極めて高い現場での前例のない作業が今後、本格化していくことから、東京電力は、廃炉や除染に多くの実績があるフランスの研究機関と技術的なノウハウなどの情報提供を受ける協定を結ぶことになりました。
福島第一原発では、廃炉の最大の難関とされる溶け落ちた核燃料の取り出しに向けて、今後、原子炉を取り囲む「格納容器」と呼ばれる設備周辺の調査や除染などを本格化させる必要がありますが、放射線量が極めて高いため人が近づくことが出来ず、前例のない難しい作業となります。
このため東京電力は、フランス国内で老朽化した原発や核燃料の再処理施設などの解体を手がけている公的研究機関、CEA=原子力・代替エネルギー庁と技術的なノウハウなどの情報提供を受ける協定を結ぶことになりました。
協定では、CEAから汚染の激しい場所で使う遠隔操作のロボットの開発や協力企業の人材育成などのノウハウの提供を受ける一方、東京電力側からは福島第一原発の廃炉に関するデータを提供するということです。
こうした海外との情報提供の協定は、去年、イギリスの企業と汚染水対策などを巡る協定を結んだのに続いて2例目で、東京電力は今後、CEAの経験に学びながら、福島第一原発の廃炉に向けた技術開発を進めたい考えです。