2015年9月4日金曜日

福島第一原発 建屋周辺から地下水くみ上げ開始

NHK NEWS WEB 2015年9月3日
福島第一原子力発電所で、建屋の周辺などからくみ上げた地下水を浄化して海に放出する新たな汚染水対策で、東京電力は、3日から地下水をくみ上げる作業を始めました。海への放出は今月中旬にも行われる見通しです。
福島第一原発では、地下水が建屋に流れ込み毎日300トンの汚染水が新たに発生していることから、これを抑えるため、1号機から4号機までの周辺に掘られた「サブドレン」と呼ばれる井戸などから地下水をくみ上げ、浄化して海に放出する計画です。
 
この計画を巡り、東京電力は3日午前10時ごろから、建屋より上流側の20か所で地下水をくみ上げる作業を始めました。3日は午後までかけて最大で200トンをくみ上げ、専用のタンクに保管する予定で、くみ上げた地下水は、今後、浄化設備で処理を行い、放射性物質の濃度が基準値を下回っていれば海に放出する予定です。
いつ放出するかは地元と協議中のためまだ決まっていませんが、今月中旬にも行われる見通しです。
 
東京電力は、今回の対策によって、建屋内で発生する汚染水の量を半分程度に減らせる見通しだとしていますが、地元は万が一、トラブルが起きた場合の影響に懸念を示していて、国と東京電力は慎重に作業を進めることにしています。