2015年9月5日土曜日

もんじゅ、機器3000点で分類誤り 最重要度のもの下に

東京新聞 2015年9月3日 
 原子力規制委員会は三日、事実上の運転禁止命令が出ている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)で、約三千点の機器について重要度に応じた分類が間違っていたことを明らかにした。
 
 原子力機構によると、安全確保のために機器を三段階に分類しており、これに応じて点検の内容などが変わる。今年三月の保安検査で、分類に関する手続きの不備を指摘され、見直したところ誤りが見つかった。最も重要度が高い機器をそれより下に分類していた。
 
 規制委は同日、もんじゅで三カ月ごとの保安検査を始めた。期間は十六日まで。検査では原子力機構の保守管理体制が改善されているかどうかや、他にミスがないか調べる。
 
 六月に実施した保安検査では故障や不具合を知らせる書類が放置されていたことなどが分かり、規制委は保安規定違反と認定している。
 
 もんじゅをめぐっては、大量の機器の点検漏れが見つかり、規制委が二〇一三年五月、運転再開に向けた準備を見合わせるよう命令。その後も、二次系冷却材の監視カメラの故障が判明するといったトラブルが相次いでいる