原発事故避難でいじめ 両親が学校の対応など調査要望
NHK NEWS WEB 2016年12月1日
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、福島県から横浜市に自主避難してきた生徒がいじめを受けていた問題で、1日、横浜市教育委員会の担当者が生徒の両親と面会しました。この中で両親は、改めて行われる検証で、学校や教育委員会の対応が適切だったのか、重点的に調べてほしいと要望しました。
この問題は、原発事故で横浜市に自主避難してきた現在中学1年の男子生徒が、転校してきた小学校でいじめを受けていたもので、横浜市教育委員会は近く、当時の小学校の校長から聞き取りを行うなど、検証を始めることにしています。
横浜市教育委員会は1日夜、会見を開き、1日に教育委員会の担当者が生徒の両親と面会したことを明らかにしました。この中で、教育委員会の担当者は「つらい思いをさせたのは申し訳なかった」と謝罪したということです。
これに対し生徒の両親は、教育委員会の検証の中で、重点的に調べてほしい内容を要望したということです。具体的には、いじめを見逃さないための教員の姿勢が適切だったかや、何度も訴えたのにいじめだとは認めなかった学校や教育委員会の当時の対応、それに、いじめの定義をどのように理解していたのかなどとなっています。
面会した横浜市教育委員会の伊東裕子担当部長は「両親からの要望をもとにしっかりと検証したい」と話していました。