2016年12月16日金曜日

政府 英原発に1兆円支援  日立受注案件に

 日本政府は英国が計画する原子力発電所の建設プロジェクトを資金支援します。英国政府から原発の建設・運営を受託した日立製作所の英子会社に国際協力銀行(JBIC)や日本政策投資銀行が投融資する形で、総額1兆円規模になるということです。
 ベトナムでの新設計画が中止になるなど逆風を受けている中で、原発の輸出を挽回しようとするものです。
 この巨額な投融資が原子力ムラの利益になることは明らかですが、果たして国益に適っているのでしょうか。
 日経新聞と時事通信の記事を紹介します。
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英エネルギー相が来日へ 日本の原発支援巡り協議  
日経新聞 2016/12/15 13:23
 ハモンド英財務相は15日都内で記者会見し、英国の原子力発電所建設プロジェクトに日本政府が1兆円規模の資金支援を検討していることについて「クラーク・ビジネス・エネルギー産業戦略相が来週来日し、議論を進める」と明らかにした。政府は国際協力銀行(JBIC)などを通じて支援する見込み。
 
 クラーク氏はJBICや建設に関わる日立製作所などと協議する。
 ハモンド氏は日本が提出した支援案を検討していると認めたうえで「エネルギー政策の一環として、原発建設には力を入れる。日本の協力は喜ばしい」と表明した。
 
 
英原発計画、日立など支援 資金1兆円規模 政府
時事通信 2016年12月15日 
 政府が、日立製作所などの日本企業が英国で受注した原発建設に対し、政府系金融機関を通じた資金支援を検討していることが15日、分かった。
 
 国際協力銀行(JBIC)や日本政策投資銀行が原発の建設や運営を行う現地法人に投融資する案が有力だ。政府支援で明確な姿勢を示し、日英の大手金融機関に参加を促して、1兆円規模の資金供給の枠組みを来年中にも構築する。
 
 来日中のハモンド英財務相は15日、東京都内で記者団に対し、英国が原発建設計画について、日本政府、日立、東芝と資金支援の枠組みを協議していることを明らかにした。ハモンド氏は同日、菅義偉官房長官と会談し、原発建設などで意見交換した。来週にもクラーク英ビジネス・エネルギー・産業戦略相が来日し、日立、東芝、JBICなどと協議するという。