鹿児島県議会最大会派の自民県議団は13日、川内原発の安全性などを検証する検討委員会の設置に賛成することを決めました。関連の予算案は16日に可決される見込みで、県は近く検討委を設置し、月内には初会合を開く予定です。
自民党は、当初は三反園訓知事の原発への姿勢が不明確なことから検討委の設置に難色を示していましたが、12月県議会の審議で、知事側から「検討委は原発稼働の可否を判断するものではない」、「原発がベースロード電源として位置づけられていることは承知している」などの答弁が得られたので、賛成に回ったということです。
12人の委員名はまだ公表されていませんが、原発推進派が多くなるとみられています。
従って検討委が設置されても、原発稼働禁止の方針を出す見込みはなさそうです。
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川内原発 安全性検証、鹿児島県独自の検討委設置へ
毎日新聞 2016年12月13日
県議会最大会派の自民県議団が賛成決める 月内に初会合
鹿児島県議会(51人)の7割超を占める最大会派の自民県議団(37人)は13日、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の安全性などを検証する県独自の検討委員会設置に賛成することを決めた。16日の12月県議会最終日に関連予算案が可決されることが確実となった。県は近く検討委を設置し、月内に初会合を開く。
自民は、三反園訓(みたぞの・さとし)知事の原発への姿勢が不明確なことから検討委の設置に難色を示していた。しかし12月県議会の審議で、県側が検討委について「(原発の)稼働の可否を判断するものではない」などと説明。知事や副知事が「原発がベースロード電源として位置づけられていることは承知している」などと答弁したことも踏まえ「(検討委設置で)原発が止まることはない」と判断した。
自民県議団の堀之内芳平会長は13日の県議団総会後、報道陣の取材に「知事が原発の必要性、安全性を認識し、私どもの考えにかなり近い部分が見られた。(設置を)了承する」と述べた。
一方、知事は「検討委で原発が安全でないと判断されれば、九電に強い対応を取る」との従来の主張を変えてはいない。ただ公表されていない12人の委員も原発推進派が多くなるとみられており、今後、人選を含めた検討委のあり方を巡り、反原発団体などから批判が出る可能性もある。【杣谷健太】