九電が10日にも再稼動を目指している川内原発について、「さよなら原発! 九州実行委員会」は3日、福岡市の九電本店を訪れ、公開質問状をもとに、再稼働中止と原発事業からの撤退を迫りました。
実行委員会の質問状への回答の要求に対して九電側は「お客様一人ひとりと顔を突き合わせた説明を続けている」と居直り、改めて住民説明会の開催予定はないと回答しました。
また同日、鹿児島県内約90の市民団体で作る「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」のメンバーは鹿児島市の九電鹿児島支社を訪れ、再稼働を中止するよう要請しました。
それに対して九電側の対応は、「反対の声は余計なこととして、耳に入れないようにしているとしか思えない」(実行委事務局杉原洋さん)というものでした。
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川内再稼働 中止迫る 九電に住民 説明会を要求
しんぶん赤旗 2015年8月4日
九州電力が川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働を10日にも強行しようと狙う中、「さよなら原発! 九州実行委員会」は3日、福岡市の九電本店を訪れ、公開質問状をもとに、再稼働中止と原発事業からの撤退を迫りました。
公開質問状は、鹿児島・熊本・宮崎県の10市町議会が、再稼働に対する住民の不安に応え、意見書を決議して求めている住民説明会を拒否する理由などについて説明を要求。九電側は「お客様一人ひとりと顔を突き合わせた説明を続けている」と居直り、改めて住民説明会の開催予定はないと回答しました。
川内原発再稼働を認可した原子力規制委員会の審査に異議申し立てをしている総代の一人、北岡逸人さん(47)は「住民説明会開催に応じるなど、少しでも住民の納得を得られる手続きを踏まえた方が、企業イメージの観点から、将来的な経営についてもプラスになるはずだ。再稼働を遅らせることも可能と認めながら、なぜこの時期に急ぐのか」と追及。九電側は「原子力を失うわけにはいかない」と繰り返すのみで、まともに答えませんでした。
万一、過酷事故が発生した場合の損害賠償額の規模についても、九電は、具体的な数字を算出していないと回答。北岡さんは「普通に競争相手のある企業であれば当然やるべきことを九電はやっておらず、まるでばくちをやるかのよう。原発依存症というか、正常じゃない可能性のある企業に危険な原発を持たせることの怖さを改めて感じた」と批判しました。
迫る再稼働:九電の姿勢を非難 市民団体が中止を要請 /鹿児島
毎日新聞 2015年08月04日
九州電力が10日に予定する川内原発1号機(薩摩川内市)の再稼働について、県内約90の市民団体で作る「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」のメンバーは3日、鹿児島市の九電鹿児島支社を訪れ、再稼働を中止するよう要請した。
瓜生道明社長宛ての要請書では、住民説明会の開催要求に応じない九電を「公共的企業に求められた責務を放棄する無責任な行為。再稼働ありきで突っ走ろうとする姿は極めて醜悪」と非難。「(過酷事故が起これば)周辺住民の人格権が蹂躙(じゅうりん)され、地球規模の環境汚染がもたらされる」などとして、再稼働の準備作業を中止し、再稼働を断念するよう求めている。
実行委事務局の杉原洋さん(67)は「反対の声は『余計なこと』として、耳に入れないようにしているとしか思えない」と九電の姿勢を強く批判した。【杣谷健太】