東京新聞 2015年10月23日
高木毅復興相は二十二日、報道各社のインタビューで、東京電力福島第二原発(福島県楢葉町、富岡町)について「政府の原発政策は新規制基準に合格したものは再稼働させるという方針だが、福島の原発は同列に扱えない」と、再稼働は困難との考えを示した。 (大杉はるか)
七日の就任会見では、東日本大震災で被災した東北三県にある原発も原子力規制委員会の新規制基準を満たせば、他の地域の原発と同様に再稼働もあり得ると発言したが、野党の批判や廃炉を求める地元の声を受けて修正した。
福島第二原発をめぐっては、内堀雅雄知事は「県内原発の全基廃炉は県民の強い思いだ」と廃炉を政府に要請済み。県議会も廃炉を求める請願を採択している。被災した東北三県には、東北電力女川原発(宮城県女川町)もある。
高木氏はインタビューで、福島第一原発事故に関しては「二度とあのような事故は起こしてはならないという強い気持ちで復興に取り組みたい」と強調した。
高木氏は、原発が数多く立地する福井県選出の衆院議員。自民党では原発の早期再稼働を求める議連の事務局長も務めてきた。
福島第2原発の今後は... 高木復興相、地元の意向を重視
福島民友 2015年10月23日
高木毅復興相は22日、福島民友新聞社などの取材に応じ、東京電力福島第2原発の今後の方向性について「政府の原子力政策は世界一厳しい安全基準に合格した原発は再稼働するが、福島の(第2)原発は同列に扱えない。福島の皆さんがどんな考えを持っているかに尽きる」と、地元意向を重視する考えを示した。
衆院福井2区選出の高木氏は「私は原発集中立地県の議員で(原子力災害の被災地から)理解を得られるのかと聞かれるが、逆だと思う。私は原発というものを他の議員と比べてもよく知っている」とし、「原子力政策は何においても地元の皆さんの理解がなければ進めていくことはできないと認識している」と述べた。
また、原子力災害の被災地である本県への向き合い方について「絶対あってはならない原発事故を起こしたわけですから、その反省に立った上で福島の復興をやっていかなければならない。(古里に)帰りたいと思う方、新たな生活を始めたいと思う方に寄り添う形で支援する」とした。